コンサルが意識するパワーポイントの目線7パターン!読みやすい資料を作る

コンサルが意識するパワーポイントの目線7パターン!読みやすい資料を作る 1024 683 Biz Tips Collection

資料のアウトプットの目標として多く書籍化されている外資系〇〇のビジネススキル。その中でもコンサルタントが得意とするオフィス製品はパワーポイントだ。コンサルタントの作る資料はなぜ綺麗なのか。コンサルタントはパワーポイントの作成時に読み手の目線を意識しているからだ。一般的には3パターンの目線の動きを意識して資料を作る方法が浸透している。しかし、パワーポイントのプロであるコンサルタントは少なくとも7つの目線の動きを抑えている。まずは一般的な目線の動きから説明していく。

基本形の2タイプ。左→右、上→下

まずは基本形から。一枚の絵をみる時、人は最もコントラストがある部分から全体を見ていく。しかし、文字が書かれた紙になると途端に左上側から目を通していく。コレは一種の習慣でこれまでの経験から横書きの文章は左から右、上から下へ読むものという固定観念が植え付けられていることに起因している。仮に横書きの文章が右から左にかかれていた場合、多くの人は読み上げるのが精一杯で、一度で意味まで把握できる人は一握りしかいないだろう。人は一度に多くのことを考えられないのでなるべく基本形に沿った形にして表現すべきだ。

左から右型

左から右型は、時系列・流れを左(古い)から右(新しい)に表現するケースが多い。そのため、よく上記図のように矢羽(アロー)を使って表現される。

上から下型

上から下型はブレイクダウンをする際に用いるケースが多い。いわゆるロジックツリーのように最も重要な概念を上におき、下位層に行くに従って、詳細について記載される。

基本形2タイプは当たり前だろと思う人は多いかも知れない。しかし、1枚のスライドに情報をつめようとするとどうしても何処に書くべきかわからなくなる事がある。そのときは必ずこの基本形2つに立ち戻って欲しい。

基本形の組み合わせタイプ3種類

これから紹介する3タイプは基本形の組み合わせによって成り立っている。表型、Z型、サークル型の順で多く利用されていて、中でも基本形の2つと表型、Z型を合計すると全てのスライドの8割を超えるのではないであろうか。いずれもそれぞれ表現の特性が異なるのでしっかり習得したい。

表型

表型は中でもよく利用されるので作成した経験がある人は多い。ただし、ココで重要なのは基本形で確認した横と縦の項目の順番を気をつけることだ。一番左を中心として時間の流れや論理の順番を意識して作ってほしい。当然、横が時間の流れ、縦が上位概念から下位概念に絶対しなければならないということはないが、なるべくソノように作成したほうが伝わりやすいスライドになる。

Z型

Z型は情報を多く記載する必要がある場合に有効だ。人は情報が多い資料を目にした時、全体を把握するために左上から右上そして、左下、右下というように視線動かす傾向がある。論理展開や重要性にそって左上、右上、左下、右下の順で配置することで言いたいことがスムーズに伝たわる資料になる。

サークル型

サークル型は3個以上の並列の概念の関係性や特性を表現する時によく利用される。Z型との違いは記載する要素(オブジェクトや図)が並列関係にある点だ。そして、サークル型の資料時の目線の自然な動きは中央、上から時計回りとなる。並列とはいえ、理解のしやすい情報から並べるとよいだろう。

インパクト重視型2タイプ

インパクト重視型2タイプはコレまで学んだものに加えてスパイスのような構成と捉えて欲しい。報告書などの1資料の単位で2・3枚使うことで、オリジナリティや資料の完成度を一気に向上させてくれる。インパクト重視型はスライド全体をキャンパスのように利用して伝えたいメッセージ(たとえば、ステップアップしていくポジティブな印象)を絵のような形で表現する。ビジネスシーンで「右肩上がり」「相反する二つの状況」といったコンセプトがよく登場するので以下二つを抑えておけばよい。

右肩上がり型

右肩上がり型は目的のプロセスとその結果もたらされるポジティブな結果という内容の資料に用いられることが多い。基本型の左から右へ要素は守りつつも、上から下のルールを壊してインパクトを与えている。

対立概念型

対立概念型は2項対立の状況を共有し、その上でどのような対策を練るかというような表現をする際に利用する。たとえば、長期利益を獲得するために投資が必要だが、短期利益を獲得するために利益にならないコスト削減をする必要があるといった内容のものだ。目線は最初に真ん中に行き、基本ルールに戻る形で左、右と動く。伝えたい結果を真ん中に書き、その原因を左右に配置すると良い。

目の動きを無視すると、理解の妨げになってしまう

冒頭で触れたように、目線の動きを無視すると想像以上に理解の妨げになる。簡単な実験をしてみよう。以下文章を右から読んで欲しい。
「いよがうほたけか出てっ持を傘らかだ雨らか後午は日今」
簡単な内容の文章であるが、まず読むことに意識をとられて意味の理解に少し時間がかかったであろう。目線の動きを意識していない資料ではコレと同じ状況が発生していることを考えると、見せ方よりも内容が重要とは言っていられない。英語がわからない人に英語でプレゼンするようなものなのだから。

本記事で学習したことを踏まえ、上記画像をパワーポイント作成時のチートマップとして利用して欲しい。目線の動きを意識した資料作成を心がけほしい。