
意外と知らないパワーポイントの書き方の基本構成とその名称
意外と知らないパワーポイントの書き方の基本構成とその名称 https://biz-tips-collection.com/wp/wp-content/uploads/2018/05/shutterstock_696530479-1024x683.jpg 1024 683 Biz Tips Collection Biz Tips Collection https://biz-tips-collection.com/wp/wp-content/uploads/2018/05/shutterstock_696530479-1024x683.jpgミーティングや提案、報告会などの為にパワーポイントで資料作成する事がほとんどだろう。部下に資料を作らせたり、上司から資料の作成を依頼されたり。利用シーンは様々であるが、資料の完成までには複数人携わる場合が通常である。しかし、資料の作成が仕事であるわけではないのでパワーポイントの構成要素の名称や統一的な書き方をいらない方が多い。また、世に出ている資料作成術系の本が資料の全体構成ばかり解説して、一枚の書き方にこだわったモノが少ないことも現状の原因の一つと言えよう。
一方で資料の作成によってお金を稼いでいるコンサルタント達は業務柄から資料の見せ方(書き方)について議論することも多い。若手は資料の全体ではなく一枚の資料を拘って作ることから始めさせられる。
今回はそんなコンサルタント達が利用している1スライド内の名称と常識となっている見せ方について解説する。
1スライドの構成要素
以下の図を使って説明していく。
大体どこの会社のパワーポイントフォーマットも以下の構成になっているはずだ。要素が少ないと感じた方の会社のスライドはおそらく要素を多少絞って作成されているもので、必要に応じて追加すべきであろう。
まずは、表題の説明から
表題はそのスライドの結論に関する論点をタイトルに含めると良い。そして、資料全体の目次(アジェンダ)と一致させておく必要がある。とくに、エグゼクティブが多く参加するミーティングでは資料を細部まで読むケースは少ない。目次だけで全体の論点とその結論を確認出来るようにしておこう。
最も重要なキーメッセージ
キーメッセージは一枚のスライドの中で最も重要な部分といえる。それは基本的にそのスライド言いたい事を表現する場所だからだ。資料の作成者の多くは見た目や詳細な内容にこだわり次に触れるコンテンツの部分に注力する。しかし、キーメッセージとアジェンダを確認すればその資料を読み終えたといえるような資料が良質な資料の必要条件といえよう。
コンテンツはシンプルに
真ん中のキャンパスとして使う部分をコンテンツという。「コンサルが意識するパワーポイントの目線7パターン!読みやすい資料を作る」で説明したがコンテンツの書き方は様々である。ただし、どの様なケースも心がけたいのはシンプルさだ。書きたいことを詰め込みたい気持ちはわかるが、キーメッセージの結論にたどり着く論理を簡潔に説明する必要がある。結論への論理展開が難しいほど絵や図をつかって、なるべく短い時間で理解出来るようにしよう。
コンテンツが複雑になった場合はキッカーを
キッカーはキーメッセージより厳選したメッセージを入れる際に使う。結論をなるべくシンプルにしてキャッチフレーズを書くぐらいの気持ちで書くと良い。キッカーを使う場合は、スライド内の論理展開が少し変わるので後述の内容を必ず確認してほしい。
注釈にはデータや書籍の出展を書く
資料の説得力を増すためにデータや書籍の内容をベースに作成することがある。(パトス、エートス、ロゴス)公的資料や著名人のインタビュー等によって説得力を増す。誰が言ったかによって内容が変わるケースもあるので出展を記載するのは重要だ。典型的な注釈の書き方は以下の通りだ。
出展:「繊維業界の設備投資動向について」〇〇総合研究所(2016)
記事やレポートのタイトル、著者、出展の年月日を記載する事も重要だ。読者が出展を確認できるようにurlを入れておく場合もある。
込み入った資料にはナビゲーターを入れる
「資料に全体感がない」、「論理のつながりが悪い」などの指摘を受けた場合、ロジックが複雑になっていることがある。資料構成やストーリーを変えるのも手だが、ナビゲーターをつけて対処する事もできる。ナビゲーターは見ているスライドがそれ以前に出てきたスライドのどの部分に当たるかを示す。
1スライドの書き方の基本
これまで1スライドの構成要素について説明してきた。ここからは、書き方の基本としてメインであるキーメッセージとコンテンツ、キッカーの関係性について述べる。まず、一般的なキッカーを使わないタイプだ。このスタイルはコンクルージョンファースト(まずは結論から)で読み手に内容を伝えることになる。
キーメッセージで論点(表題)に対する答えを出し、コンテンツでその結論が導かれるロジックを補完すると言った書き方だ。後述するキッカースタイルに比べて一般的な書き方であるが、冒頭に説明したとおり、このスタイルでキーメッセージに結論を書かないと結論を読み手に説明できないのでスライドが何を言いたいのかわからない資料になるので注意しよう。
次にキッカースタイルだ。
前述ではキッカーにはキーメッセージより厳選したメッセージを入れると解説した。しかし、厳密に言うとキッカースタイルの場合、キーメッセージに書かれる内容は変化し、キッカーには結論を端的に表現する形になる。具体的には以下だ。
キッカーがある場合にはメッセージをコンテンツの概要説明にとどめ、キッカー部分で結論を表現しよう。
明確化されてないスライド要素を再確認し、書き方の基本ルールを徹底しよう
本記事で確認したスライド要素は
・表題
・キーメッセージ
・コンテンツ
・キッカー
・注釈
・ナビゲーター
であった。どんなスライドにも必ず表題とキーメッセージ、コンテンツは必須といえる。必要に応じて他の要素を追加して欲しい。また、書き方の基本ルールは二つしかないので、必ずどちらかのルールを徹底してスライドメイキングをしよう。