対人スキル

部下によってリーダーシップを変える!SL理論II(状況対応リーダーシップ)とは?
部下によってリーダーシップを変える!SL理論II(状況対応リーダーシップ)とは? 1024 668 Biz Tips Collection

研究では、管理職の54%が1つのリーダーシップスタイルしか実践できないようだ。(*1)しかしSL理論によれば、唯一の最適なリーダーシップスタイルは存在せず、状況によってスタイルを使い分けることが重要だ。ここでいう状況とは、部下の習熟度のことだ。どんな部下に対してどんなスタイルがよいのか、解説する。
(SL理論は、本来のものと、SLⅡと呼ばれる後に更新さえた理論がある。ここでは最新のSLIIを紹介するが、本来のものもいずれ紹介したい。)

 

リーダーの2つの行動:指示型と支援型

SL理論では、リーダーの部下に行動は以下の2つの行動に大別できるとしている。これらの組み合わせでリーダーシップスタイルが分類できる。
指示型行動
指示型行動とは、その名の通り、明確な業務内容の指示を与えて部下の行動を規定する行動だ。
支援型行動
支援型行動は、部下へのコミュニケーションや承認、傾聴など、主に心理的・人間関係的なサポートを指す。

4パターンのリーダーシップスタイル

上記の図の通り、指示型行動と支援型行動の組み合わせで、4つのリーダーシップスタイルがある。
指示型リーダーシップ(S1)
指示型行動が多く、支援型行動が少ない。
コーチ型リーダーシップ(S2)
指示型行動も支援型行動も多い。
支援型リーダーシップ(S3)
指示型行動が少なく、支援型行動が多い。
委任型リーダーシップ(S4)
指示型行動も支援型行動も少ない。

4パターンの部下の習熟度

部下の習熟度は、スキルとコミットメントの2つで見ることが可能だ。この理論では、以下の4つで考え、基本的にD1からD4に順番に移行していくと考えられている。
D1
スキルは低いが、コミットメントは高い。
例えば、始めたばかりでやる気のある初心者だ。
D2
スキルは低いか少しあるが、コミットメントがない。
例えば、しばらく経って最初のやる気が減ったが、スキルがまだ伸びきっていない部下だ。
D3
スキルはついたが、コミットメントが流動的。
それなりのスキルがあるが、まだ責任を取りたがらない部下などが該当する。
D4
スキルもコミットメントも高い。

リーダーシップスタイルを部下の習熟度に対応させる

図の通り、習熟度に合わせて対応するリーダーシップスタイルは違う。
始めの頃は指示型行動が重要となり、中盤では支援型行動が重要となり、最後には委任する。
またこの理論では、部下の習熟度はタスクごとに意識すべきと考えている。そのため同じ部下でも、するタスクによってリーダーシップスタイルを変えることが望ましい。

4つのスタイルを使いこなせるのは管理職の1%

SL理論は、部下に合わせてリーダーシップスタイルを変える重要性を説いているが、様々なスタイルを使いこなせる人は少ないようだ。研究(*)では、以下の割合になる。
1つのスタイルしかうまくできない管理職:54%
2つのスタイルをうまくできる管理職:25%
3つのスタイルをうまくできる管理職:20%
4つのスタイルをうまくできる管理職:1%
この通り、リーダーシップスタイルの柔軟性は、レアな能力であり、うまく身に付けられれば大きな強みになるだろう。

*出所:https://mercureaace2013.wordpress.com/2013/08/02/leadership-management-situational-leadership/

B2B営業の受注見込み度を測る!BANT条件とは?
B2B営業の受注見込み度を測る!BANT条件とは? 1024 1024 Biz Tips Collection

営業案件の獲得確度は、営業担当としても、部署としても、把握すべき重要な内容だ。それ次第で、案件の優先順位や着地見込み、営業計画などが変わってくる。
しかし、営業の現場では、営業担当に獲得確度を聞いても感覚値しか返ってこない、むしろ営業担当者もどれぐらいの可能性で案件獲得の見込みとなるかよくわかっていないということがよくある。
そんな時に使えるフレームワークがBANT条件だ。

BANT条件は、Budget、Authority、Needs、Timeframe

BANTは、営業担当が受注見込み度を測るためのB2Bセールスにおけるヒアリングテクニックだ。

BANTは以下の頭文字の略となる。
Budget(予算)
Authority(決裁権)
Needs(必要性)
Timeframe(導入時期)

この4つのどれかが欠けると、少なくともすぐにの受注確度はかなり低くなる。
これが「条件」と呼ばれる理由だろう。
1つずつ見てみよう。

 

Budget(予算)

自社製品を購入するための予算があるのかを確認する。
全く予算がない、予算があっても自社製品の金額感と合わない、などの顧客では当然受注見込みが低い。
予算がこのために組まれていなくても、いつどんなプロセスで予算確保されるのか、予算確保される可能性はあるのか、把握することが重要だ。

Authority(決裁権)

営業では当然、決裁権限を持つ人物へのアプローチが最も近道だ。
逆に決裁権がない人物への営業ばかりしていては、どうしても効率が悪くなる。
「誰が実際に決裁権を持つか」、「その人物にアプローチできるか」、「目の前の人物が決裁権を持っていなくても持っている人にどう間接的にアプローチできるか」を聞き出すことは営業を効率的に実行するために重要だ。
見込み顧客の意思決定フロー・どんな稟議を通るのかをうまく聞きだせるとよいだろう。

 

Needs(必要性)

当然すぎることだが、相手に本当にニーズがあるかは確認すべきだ。
自社製品と先方のニーズのギャップがないか、よく確認しよう。

また、この時、目前の担当者個人だけの要望なのか、組織全体としてのニーズであるのかは意識しよう。
目前の担当者の個人的な要望に過ぎない場合、うまく予算が確保されないなどの可能性もある。
誰のニーズなのか(個人・会社として・部署として等)は、把握できるに越したことはない。

加えて、ニーズが具体的なのかぼんやりとしているのかも1つの確認ポイントだ。

Timeframe(導入時期)

製品の導入時期について決まっているかも確認すべきだ。
会社としてニーズはあり、いつかは導入すべきだが、今は他の優先順位が高いことに予算もリソースもかかりきりという状況もありうる。逆に、二ヵ月後にはこのような商品を導入したいと予定が決まっていれば、受注確度は高い。
一方で、他の優先順位が明確にあるわけでなく、なんとなく時期が決まっていないだけの場合は、営業担当が能動的にスケジュールを提案していってもよい。

 

BANT条件の活用方法

案件の受注見込み度を知ることで、優先順位の高い顧客を中心に営業を掛けて行く作戦を立てることができる。
これにより、営業活動全体をより効率的にしていくことが可能だ。
そのために必要な情報として、BANTの4つがあり、各法人営業担当がこれらを確認することを意識すれば、各案件の受注見込み度をしっかり把握できるようになる。

各営業員が自身の案件をしっかり把握できるようになることに加えて、営業部署として以下の2点のメリットがある。

1つは、案件受注確度の共通認識化だ。
よくこんな会話を聞かないだろうか。

「この案件確度どうなの?」

「多分行けそうなんですけどねー」

上司はよく案件の確度を気にしているが、それに対する答えはいつも営業担当の感覚になってしまう。
人によっては大げさに伝えておいたりする。そのため、あまり当てにならない場合が多い。
一方、BANT条件のようなフレームワークが部署としての共通認識になっていれば、より正確な受注見込み度を伝えることが可能だ。例えば、「決裁者にアプローチできていてニーズはあるようなのですが、予算化して導入するのは来期になるようです。なのでそれまで薄く繋がっておこうと思います。」と答えた方が、より正確な受注見込み度が伝わるだろう。

2つ目は、これらの情報をまとめて、部署として案件をセグメント化・整理が可能になることだ。
そうすれば、経営層や営業部署リーダーは、ひと目でどれくらいの案件がどれくらい受注見込みなのかがひと目でわかる。
そしてそれに応じて案件の優先順位を決めたり、来期の営業計画を立てることが可能だ。

 

BANT条件の注意点

BANT条件は、あくまで営業のヒアリング項目だ。
よくある間違いだが、マーケティング部門の道具ではない。
例えば営業がしっかり各案件のBANT条件をデータベースに入力していて、そのデータをマーケティング部門が活用するなら問題はないだろう。

しかし、マーケティング部門が率先的にBANT条件のデータを取りに行くのは基本的にうまくいかない。BANTは直接聞かないととれないデータだからだ。
マーケティング部門が、セミナーや展示会の参加者にアンケートでBANTの情報を聞き出そうとしても、正確な答えは通常返って来ないだろう。

また、BANT条件は見込み度を測り比較できる数値ではあるが、BANT条件が満たされないから見込み度が全くゼロというわけではない。あくまですぐには受注しなさそうだということなので、すぐに案件を捨てるべきとは限らない。

 

営業する時は、BANTをうまく聞き出そう

BANTは、受注見込み度を測るための、B2B営業におけるヒアリングテクニックで、以下の4つを聞き出すものだ。
Budget(予算)
Authority(決裁権)
Needs(必要性)
Timeframe(導入時期)
これらをしっかり聞き出すことで、案件の見込み度がわかり、部署としても管理可能となる。

内容よしでも損する!プレゼンの話し方や見せ方のポイント7つ
内容よしでも損する!プレゼンの話し方や見せ方のポイント7つ 1024 674 Biz Tips Collection

「内容をせっかくしっかり作ったのに、あまり受けがよくなかった、、」
「中身がたいしたことないのに、しゃべり方だけで評判がいい奴がいる、、」
そんなことはないだろうか。多数の人はプレゼンやスピーチの中身をじっくり考えながら聞いてくれるわけではない。まずは興味を引く必要もあるし、中には見え方だけで判断する人もいる。

本質的ではないが、見え方がしっかりしていると中身の説得力も増す。どんなにロジックがしっかりしていても、自信なさそうな小さい声の人がしゃべっていては、残念ながら中々説得されないものだ。プレゼンの目的は、ロジカルなストーリーを作ることではなく、人を説得することだ。また、後日に印象に残っているプレゼンは、話した内容よりもあなたがどんな話し方だったかだ。

そんな見え方で損しないように、ここを抑えるだけで劇的によくなるチェックポイントを伝える。
いきなり全てを気をつけながらプレゼンするのはきついので、上の方から少しずつ気をつけていくとよいだろう。

 

まずはここから気をつけよう:プレゼンやスピーチの話し方・見せ方

チェックポイント① 声を大きくする

声は少し大きすぎる方がよい。

声が大きいと聞き取りやすいだけでなく、自信があるように感じられる。逆に声が小さいと、聞き取りにくいだけでなく、自信がなさそうに思われる。大半の人は、話の内容のロジックをしっかり精査しながら聞いているのではなく、本人が自信ありそうかどうかで信用できるか判断していると考えよう。

元々声が大きい人以外は、思ったより小さい声になっていたりするので、気をつけるべきだ。
また、特に第一声は更に大きめにするとよい。その方が人の注目を得られるのと、自分としてもそのまま大きな声で話しやすいからだ。

チェックポイント② 姿勢を正す

姿勢もまた、本人の見え方に、大きく影響する。
姿勢がしっかりしていれば、これもまた自信がありそうに見えるし、プロフェッショナルでしっかりした人間だと写る。
猫背にならず、背筋を伸ばすように心がけよう。

チェックポイント③ 早口にならないようにする

人は話したいことに集中すると、早口になってしまいがちだ。早口すぎると、これもまた聞き取りづらかったり、観客が話についていけなかったりする。まずは、ゆっくり目に話す方が得策だ。ところどころ、数秒黙ってから次の話に行くのも全然ありだ。

チェックポイント④ えー、あー、でー、などを入れない

えーや、あーなど、つい言ってしまうことは誰でもあるだろう。これが同じものが何度も繰り返されると、観客は気になってきてしまう。また、あまりプロフェッショナルな感じがしない。どうしても思い出しながら、考えながら話しているように見られ、内容を熟知していないのではないか、と不安な印象を与えてしまう。

実際、思い出しながら、考えながら話すのはしょうがない。よっぽど事前に練習しなければそうなるのは当たり前だ。これを直す簡単なコツは、あーやえーなどと言う代わりに、黙ってしまうことだ。その方がよっぽど見え感がよい。余計なあーなどを入れるよりは間を入れた方が、観客も気にならない。

 

次にここを気をつけよう:プレゼンやスピーチの話し方・見せ方

チェックポイント⑤ 身振り手振りを使う

じっと立って動きがないよりも、手など動きがあった方が人は注目する。
そんな大したジェスチャーをする必要はない。3点あるなら指で3を見せる。スライドの注目して欲しい部分があるならそこを指す。特に意味もなく両手を広げてみる。そんなものでよい。
また、その際は、できるだけ、小さくまとまらず、大きく動くとよいだろう。

チェックポイント⑥ 視線に気を使う

ずっと右上だったり、パソコンばっかりを見ながらのプレゼンを見たことは、皆あるだろう。あまりいい印象は持たなかったはずだ。できるだけ目線は相手を見るようにしよう。
なんとなく全体を見る状態と、一人一人目を合わせていく方法などがある。相手を見れば、相手も無意識に自分に話しているという印象を受けてしっかり話を聞いてもらいやすい。また、目を合わせることで、観客は信頼や自信を感じ取るという。
また、キョロキョロしすぎもいい印象を与えないので、目線はゆっくり動かすのが理想的だ。

チェックポイント⑦ 声に抑揚を付ける

淡々と単調にしゃべっていると、人は眠くなるし、話が頭に入ってこない。
大事なところは強調するなどして、声に抑揚があるようにしよう。
大事なところで声を大きくしたり、ゆっくりしゃべったり、間をおくなどのやり方が可能だ。

 

チェックポイントの意味

これらの声・ジェスチャーなどを実施する意味は、まとめると主には以下のようになる。
ただチェックポイントを実践するよりは、こういったその目的を意識するとよりよいだろう。
・自信ありそうに見せる(声の大きさや姿勢など)
・注目を浴びる(動きをつけたり、声を大きくするなど)
・飽きさせない(動きや抑揚を単調にしない)
・聞き取りやすくする(早口にならないなど)

 

まとめ

以下のチェックポイントを抑えれば、最低限見え方で損することはほとんどなくなるだろう。
いきなり全てをクセにするのは難しいので、少しずつ取り入れていくのがよい。

チェックポイント① 声を大きくする
チェックポイント② 姿勢を正す
チェックポイント③ 早口にならないようにする
チェックポイント④ えー、あー、でー、などを入れない
チェックポイント⑤ 身振り手振りを使う
チェックポイント⑥ 視線に気を使う
チェックポイント⑦ 声に抑揚を付ける

提案プレゼンのストーリー作りの基本構成「TAPS法」とは?
提案プレゼンのストーリー作りの基本構成「TAPS法」とは? 1024 627 Biz Tips Collection

商品や企画など、ビジネスでは何かを提案する場面が多い。せっかくいい提案だと思ったのに、どんなに詳しく説明してもいまいち納得してもらえないことはないだろうか。よくあるミスは、いきなり提案内容の機能的な話ばかりしてしまうことだ。そんな時は、プレゼンのストーリー構成をちょっと意識するだけで、大きく上達できるだろう。

TAPS法とは

TAPSは、プレゼンのストーリー構成の基本的なフレームワークの1つだ。
まず相手にゴールと課題意識を明確化させ、提案をすることにより、ただ提案を伝えるよりも検討・承諾されやすくなる。
また、このフレームワークはプレゼンだけでなく、会議のファシリテーションをする際に、会議で検討する順番として活用することも有効だ。

TAPSは以下の4構成になっている。
To Be:相手の理想像
As Is:相手の現状
Problem:現状の課題
Solution:ソリューション(提案内容)

 

もう少し詳しく見ていこう。

To Be

初めに相手の理想像やゴールイメージを、クリアに伝える。
相手に明確なゴールがあれば、再確認してまず同意を得ておく。もしなければ、「こうあるべきですよね」と相手も納得するような理想像を勝手に定義してもよい。

ダイエットで痩せて、もてたいですよね!

As Is

理想像を伝えた後に、しかし現時点の状態はどうなのか、明確に示す。ゴールと現状のギャップを示すのだ。

でも現在は、ジムは登録しているものの「続ける」ことができない状態で、体重は見てのとおり効果が出ていませんよね。

Problem

理想像と現状のギャップを埋めるためには、どんな課題やハードルがあるのか特定する。
通常、解決すべき課題は、細かいものもあげていけば、いくらでも出てくるものだ。そんな中、ここで「理想と現状のギャップを埋めるためには、これが一番重要な課題だ」と説得できれば、それを解決する提案が通りやすくなる。具体的な提案内容であるSolutionよりも、実はProblemの納得感の方が重要な場合も多い。

1人でやろうとすることが問題です。人は1人でがんばろうとしても、最初だけやる気が出て、以降モチベーションが持続しないものなんですよ。自分のモチベーションを持続的に維持してくれる仲間が必要です。

Solution

最後に、上記で特定した課題を解決するソリューションを提案する。特定した課題の解決には、このソリューションこそが適切だと納得させることが重要だ。当然ながら、せっかく相手と共有した課題と関係ないソリューションになってしまっていては、このストーリー構成の意味がない。

ライザップに登録すれば、専属のトレーナーがいつも見てくれるので、強制的にダイエットを続けることができます。

 

TAPSの例

簡単な具体例をいくつか見てみよう。

エスキモーに冷蔵庫を販売する場合を考えてみよう。
以下2つのプレゼンを見てみて欲しい。

【Solutionのみの説明】
Solution:冷蔵庫いかがですか?食材を冷やしておける箱です。
エスキモー:アラスカでそんなものいらんやろ。

【TAPS法】
To Be:食材を家で調理できたら、日々の食事も豊かになりますよね。
As Is:でもアラスカでは、みんな室外でで食べ物を保存していて、結果食材が凍りすぎて調理できないですよね。
Problem:アラスカは寒すぎるのが問題です。食材の保存はできても、適温で保つことができないのです。
Solution:冷蔵庫いかがですか?食材を適温で冷やしておける箱です。(しかも、室外の冷凍場所まで食材を取りに行かなくてもよくなります。)
エスキモー:なるほど!ありがとな。買うわ。

このように、一見不要なものを、本人も気づいていない理想像をまず描いてあげることによって、欲しいものに変えることが可能だ。

他にもこんな例もある。

To Be:部屋は常に綺麗な方が、日々の気分も上がってやる気も出ますし、お客さんも家に呼びやすくなりますよね。
As Is:でも共働きだと中々掃除の頻度も少なくて、結構ちらかっちゃてしまっているんじゃないでしょうか。
Problem:やっぱり共働きで、そもそも家事の時間をあまり取れないのが一番の問題ですよね。
Solution:そんな時に、ルンバがあれば、毎日ロボットが勝手に掃除してくれます!

 

フレームワークを意識して一段上のプレゼンを・・・

いきなり具体的な提案に入るよりも、
相手のゴールを明確化し、(To Be)
現状とそのゴールとのギャップを確認し、(As Is)
ギャップを解消するために一番重要な課題を示し特定し、(Problem)
最後にその課題の解決策を提案する(Solution)
というステップを踏んだ方が、その提案内容の必要性を納得してもらいやすく、提案が通りやすい。

TAPSは汎用性の高いプレゼンストーリーのフレームワークなので、意識していくとよいだろう。
なお、プレゼン手法に関する記事は「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成」にて記載しているのでフレームワークのみでは物足りない人はそちらを読んで欲しい。

【3分】内発的モチベーションを引き出す!自己決定理論SDTとは?3つの基本欲求とは?
【3分】内発的モチベーションを引き出す!自己決定理論SDTとは?3つの基本欲求とは? 1024 665 Biz Tips Collection

部署のモチベーションが上がらない。部下が能動的に動いてくれない。
仕事において、周囲のモチベーションで悩む場面は多いのではないだろうか。
今回はモチベーションにおける有名な理論を紹介する。

 

自己決定理論とは、内発的モチベーションに関する理論

自己決定理論(SDT:Self Determination Theory)とは、心理学者のエドワード・L・デシが提唱した理論だ。
当時主流だった外発的動機付けに対して、内発的動機付けにフォーカスを当てたものだ。

外発的動機付けは、行動に対する報酬・罰や上司の命令など、外的な要因によるモチベーションだ。対して、内発的動機付けは本人が自らやりたくてやっている状態を意味する。

自己決定理論では、人間は3つの基本欲求を満たすことにより、内発的なモチベーションが向上し、自ら積極的に行動しようとすると提唱している。
3つの基本的欲求とは、「自律性」、「有能感」、「関係性」だ。

 

3つの基本的欲求

自己決定理論では、これらの3つの基本欲求を満たすことで、人は目の前の行動に楽しさややりがいを感じて動くようになると考えている。

自律性(Autonomy)

人は、自分の意志で決めて自律的に行動している、と思いたい欲求や、この自律性を高めたいという欲求がある。
人に強制されたり自分の選択肢がないと、やる気がでないことはないだろうか。
自分で選択して主体的な役割をおっている/ 言われたからではなく自分がやりたくてやっているのだ、と思えれば、モチベーションが上がりより積極的に動くようになるのだ。

有能感(Competence)

能力を発揮したり周囲に影響力を持つことで、自信や自尊心を高めたいという欲求だ。
周りから褒められたりすごいと思われていると、やる気が出てきたりすることはないだろうか。
これを満たしていくことで、学習意欲や達成意欲が高まる。

関係性(Relatedness)

他者と結びついていたい、良好な関係を築きたい、集団に属したい、といった要求のことだ。
これを単独で満たしてもモチベーションは上がらないとも言われているが、孤独を感じていたりメンバーと仲が悪かったら中々やる気が出ないことはあるだろう。
社員同士の良好な関係を築くようにするのが大切だ。

 

まとめ

自己決定理論によれば、以下の3つの基本欲求を満たすことで、人は内発的にモチベーションを感じ、楽しさややりがいを持って積極的に動くようになる。
・自律性
・有能感
・関係性

シンプルにコアなポイントをまとめたが、エドワード・L・デシは理論でより多くのことにも触れているので、追って紹介していきたい。

最低限これさえ抑えれば伝わる!プレゼンの基本構成「PREP法」
最低限これさえ抑えれば伝わる!プレゼンの基本構成「PREP法」 1024 682 Biz Tips Collection

商談、社内会議、飲み会の挨拶など、社会人になると細かいプレゼンをする機会が大量にある。話がまとまらず、うまく伝わらなかったりする経験はないだろうか。ほとんどの場合、構成さえ意識して基本の流れができるだけで、話は一気に伝わるようになる。今回は、最低限これさえ覚えておけば大体のプレゼンに応用できる「PREP法」を紹介する。

PREP法とは、Point、Reason、Example、Point

プレゼンで話を伝える際、非常に重要な要素の1つが構成だ。
構成がしっかりしていないと、話がとっちらかって、相手がついてこれなくなる。
非常に応用しやすく、恐らく最も基本的な型の1つはこのPREP法だろう。

PREP法は、以下の構成でできている。
Point(結論・主張)
Reason(理由)
Example(例)
Point(再び結論・主張)

非常にシンプルだが、このように組み立てるだけで、話のわかりやすさと説得力が増す。
話がわかりやすい人は、普段の会話からこの型ができていることに気づくだろう。
ReasonとExampleのセットは、1つ以上あってもよいが、3つくらいまでにおさめるのがよいだろう。人はそれ以上は中々消化できないからだ。

 

Point(結論・主張)

ビジネスで「結論から話せ」とよく言われないだろうか。この構成ももちろんそのようになっている。
始めに結論から伝えることで、何の話をするのか、聞き手が認識できる。
何の話なのか、結局何が言いたいのか、わからないまま話が進むと、大体の聞き手は混乱してしまう。

 

Reason(理由)

結論や主張だけただ言われても、説得力はない。
なぜそうなのか、ちゃんと理由を添えることが重要だ。
また、しっかり結論のすぐ後に理由を言うことで、話のつながりがわかりやすい。

 

Example(例)

論理的な理由だけ伝えても、思った以上に人に伝わらなかったり納得しなかったりするものだ。
Reasonを裏付ける具体例を述べよう。
例を入れる目的は、相手に腹落ち感を持たせるためだ。
もし可能なら、できるだけ相手に関連付けた例や、イメージの湧く例だとよい。
Reasonは左脳や理性に訴えるが、うまいExampleは相手の右脳や感覚・感情に訴えることができる。
人の印象に残ったり、行動を促すのは、後者なのだ。

 

Point(再び結論・主張)

最後に結論を繰り返す。
聞き手への伝わらなさを侮ってはいけない。
大切なことは繰り返し伝えることで、相手の記憶に残すのだ。

 

PREP法の例

いつくか例を見てみよう。

Point:このシステムを導入すべきです。
Reason:なぜなら、業務を効率化し、部署の残業を減らせるからです。
Example:導入した他社事例では、残業が非常に多く、メンバーは疲弊して雰囲気も悪く、残業代が高くて経営陣も頭を抱えていました。導入したことにより、毎日1人平均xx時間だった残業が、1ヶ月でxx時間まで減り、残業代だけで約xx円の節約になりました。更にメンバーも余裕が出てきてモチベーションが上がり、売上も15倍になりました。
Point:そのため、貴社にもこのシステムの導入をお勧めします。

Point:この物件が一番のお勧めです。
Reason:なぜなら、駅から非常に近いからです。
Example:この物件なら駅から徒歩1分。大雨でもほとんど濡れることはないですし、急ぎの用事でもぎりぎりまで家にいることができます。お忙しいあなたには、このように駅から近い物件がぴったりなのではないでしょうか。
Point:なので、この物件をお勧めします。

 

日々の会話でも意識しよう

紹介したPREP法は、ほとんどのプレゼンで応用できる、基本的な構成だ。
日々のちょっとした会話や報告でも、意識できるようにするとよいだろう。
プレゼンに限らず、ちょっとした文章でも使える。
話の伝わりやすさが、段違いによくなるはずだ。

まとめ
PREP法は、以下の構成でできている。
Point(結論・主張)
Reason(理由)
Example(例)
Point(再び結論・主張)

転職面接では何をしゃべるの?3分でわかる!転職面接の流れ|転職成功6回以上経験者が語る!採用の裏側
転職面接では何をしゃべるの?3分でわかる!転職面接の流れ|転職成功6回以上経験者が語る!採用の裏側 1024 768 Biz Tips Collection

いざ、転職活動を開始した際に最初にぶつかるマイルストンが面接だ。「新卒以来面接なんてしたことないし・・・」、「普段どおりしゃべれれば上手くいくのに緊張する・・・」。こういって多くの転職初心者の方は志望動機・転職理由・これまでの仕事・逆質問を転職サイトやエージェントから調べて作戦を練っていると思う。

はっきり言おう、これは典型的な間違えだ!
転職初心者は細かい質問の想定問答ばかり気にして結果的に転職を失敗する。台本通りことを進めようとしすぎるからだ。
まずは転職面接の流れを理解して通常の業務と同じように会話できる下地を整えよう。

本記事は転職経験が6回以上で、必ず年収を100万円以上あげて入社している編集部の記者が寄稿する。筆者は他業界への転職での成功やクビになる失敗経験も有しており、転職における酸いも甘いも経験してきていた。そんな中で成功といえる転職とそのための普遍的な考え方とコツを紹介していくものとする。

 

面接の具体的な会話の流れ

まず、前提として確認しておくが面接は会議室内のみではない。よく言う話してであるが出会う会社の人はすべて面接官だと思いしっかり挨拶をして、良い印象を保とう。
その前提の上で表題である面接の具体的な会話の流れの解説をする。

面接が通常のコミニケーションと異なる点は事前に渡している履歴書と職務経歴書の存在がが大きい。候補者が面接官のことをまったく知らないのに対して、面接官は候補者のことをある程度把握して臨んでいる。これにより面接官→候補者という基本的な会話の流れが出来上がる。そのため、通常は以下のような流れで会話が進んでいく。

 

候補者自己紹介

自己紹介は職務経歴書と同じ内容を話すのではなく、職歴の要約と募集職種に関連するであろう業務経験を重点的に話す。職歴の要約はなるべく面接官が会話のネタにしやすいようなわかりやすい功績や結果の話をする。募集職種に関連するであろう業務経験は、「募集職種は○○のような業務だと思っていて」などといやらしくアピールするのではなく、そのようなことは言わずに「○○のような業務をやってきた」と端的に話そう。
自己紹介はあくまで面接官に対して会話のきっかけを与える作業なのだ。

 

職務経験に対する質疑応答

質疑応答は自己紹介で話されたネタが嘘じゃないか?や、どれぐらいの深さで業務を経験しているのか?などを確認するために実施する。そのため、候補者の目線には攻撃的に写る内容の質問もある。例えば、「○○をしたと言っていたけどそれはなぜしたの?」などだ。しかし、安心して欲しいのが別に嘘をあら捜ししようとしているわけではなく、候補者の言っていることは本当に経験してきていることだよな?という確認程度で話していると考えてほしい。あせらず、「部署のミッションが△△なのでそれを最大化するために○○をしました。」とまぁそうだよねという納得感が得られる回答をして欲しい。

質疑応答は候補者が面接用に作ってきた体でなく、等身大の自分で話しているかどうかを確認するプロセスだ。

 

転職理由

転職理由は新卒の面接で言うところの志望動機に近い位置づけでされる話だ。

よくネガティブな内容にならないように気をつけろなどとエージェントからは指摘される。「不満があったらすぐに辞めてしまう人」という印象になってしまうからだ。しかし、本来的にはネガティブな内容にならないように気をつける必要はまったくない。なぜなら、不満がないのであればまったく会社をやめる必要がないからだ。むしろ、前職にまったく不満もなく転職面接きている方が、理由がつかめないため採用側としては不安になる。転職理由で回答すべき内容は、前職の不満を受け入れて前向きに活動しているように見せることが重要だ。

例えば、給与に対する不満であれば、「自分が結果を出していても、組織として一人に大金を出せないのはわかっている。ただ、このままでは自身が結果を求める姿勢が長期的に維持できない危機感を感じ、自身の志向に合う環境がないか探すこととした」などだ。給与系の話はセンシティブなのであまりオススメはしないが、このような発言も給与の相場感とあった上であればまったく問題ない。

重要なのはそれは確かに転職考えるよね、うちならそれ解消できるよと面接官に納得させる内容を前向きに話すことだ。

 

募集職種に関する話

ここまできてやっと面接官から募集の背景や組織体制、任せたい仕事内容の説明がされる。当然その業務に対して意欲的に写るように話を膨らませてほしい。

よく、エージェントから説明に対して疑問点がある場合は忘れずにしっかりとメモを取って質問しろなどと指導されて、勤務地や勤務時間など細かいところばかり質問してしまう人がいる。これは大きな間違えで面接官から見るとそんなことばかり気にするやつなのかという印象を与えてしまう。疑問点はあくまで会話を膨らませるためのフックになる業務内容かんするものに絞り、「業務をよく理解してくれているな、この人なら業務を問題なく遂行できるだろう」と感じさせるような会話をしよう。細かい話は条件などの話は内定を貰ったタイミングで確認すればよいのだから。

ポイントは業務を理解することを目的として自分の言葉で解釈した内容の確認として質問をしていくイメージだ。

具体的には以下のような形だ。
面接官:「マーケティングリサーチという仕事で、弊社製品のユーザのニーズを調べてもらう仕事です。」
候補者:「貴社製品は主婦層が多いので、雑誌のアンケートの分析やフィールドリサーチが多いと思いますがあってますか?」
面接官:「基本的にそのイメージで問題ないですよ。ただ、弊社は広告を出してないので雑誌アンケートはないかな。webアンケート会社に依頼するケースが多いです。」
候補者:「そうすると、ネットリテラシーの低い50代以上の主婦層の意見が取り込みにくいのでその層に対してフィールドリサーチをするのですね?」

といった具合だ。

 

候補者からの質問

いわゆる逆質問だ。よく逆質問の例などをエージェントは公開しているがあまり的を得ているものをなっていない。面接内の会話の設計を前提としていないためだ。これまでのプロセスを説明したとおりに実行していればこの時点で確認したい質問は既に解消されてないはず。あえてするとすれば、情報収集のために次回以降の面接で関連するであろう会社の文化や同僚となる人たちの雰囲気に関する質問が良いだろう。

なお、1次面接、2次面接などの各面接ごとに気にしなければならないことについては「逆質問、転職理由より重要な面接プロセスで気をつけるポイント|転職成功6回以上経験者が語る!採用の裏側」の記事を参照して欲しい。

 

採用の裏側

以上が面接内で行われる基本的な会話の流れだ。あくまでも相手がどのように会話をすすめてくるかわからない水物なので台本のようにかっちりしゃべる内容を決めずにこういう話をしようぐらいにとどめて臨んでほしい。なぜなら、面接はあくまでコミニケーションだからだ。演説のように一方的に伝えるわけではないので完璧に振舞えるように設計する必要はないのだ。

そこまで気負わずに会話を出来るように面接官側の情報を提供する。面接官は実は採用面接に関するトレーニングをあまり積んでいない。基本的には人事から説明される面接時の禁止事項(セクハラや出自・家族構成などのプライベートに関する質問)に関する研修のみだ。あったとしても、人材評価シートの書き方やそれぞれの評価項目の定義の共有程度だ。つまり、候補者のいいところを引き出したり、悪いところをあぶりだすような訓練は多くの面接官が受けていないのだ。なので、初めて会う別の部署の先輩と話すような感覚で臨めばいいのである。

 

まとめ

面接は上記の通りある程度形式ばってはいるが、コミニケーションの一環である。話す内容を台本のように細かく設計するのではなく、相手の出方を見てよい印象を持ってもらえるように振舞ってほしい。相手も素人なので場所が違えば、ビジネスパーティーでの歓談みたいなものだ。正解はないので、あくまで自身のしてきたことを理解しやすく伝え、これまでの行動の理由が納得感をもって伝わることを心がけてほしい。

逆質問・転職理由よりも重要な面接プロセスで気をつけるポイント|転職成功6回以上経験者が語る!採用の裏側
逆質問・転職理由よりも重要な面接プロセスで気をつけるポイント|転職成功6回以上経験者が語る!採用の裏側 1024 683 Biz Tips Collection

転職活動を開始した際によくわからず受験企業を決めて、いざ、面接というタイミングで話すべきことを理解せず撃沈するケースはよく耳にする。1次面接2次面接・・最終面接の違いを理解せずに臨み、話したいことを話せずに余分なことばかりを話し不採用となる。これは、転職面接の各プロセスの役割を理解していないがために陥ってしまう典型的な間違いだ。

転職初心者は細かい質問の想定問答ばかり気にして結果的に転職を失敗する。台本通りことを進めようとしすぎるからだ。
まずは転職面接の流れを理解して通常の業務と同じように会話できる下地を整えよう。

本記事は転職経験が6回以上で、必ず年収を100万円以上あげて入社している編集部の記者が寄稿する。筆者は他業界への転職での成功やクビになる失敗経験も有しており、転職における酸いも甘いも経験してきていた。そんな中で成功といえる転職とそのための普遍的な考え方とコツを紹介していくものとする。

 

面接プロセスの基本的な流れ

多くの企業の採用プロセスは書類審査・1~3次面接・最終面接となっており、面接は2~4回するのが通常である。回数は企業規模や募集役職によって変化するのが通常であるが、候補者を合否を判断する重要なポイントは3つ程度で変わらない。重要なポイントは様々な表現や切り分け方がされるため、個数や内容がまちまちだったりするが、本稿では「人間性」・「業務能力」・「組織との適合度」の3つと定義する。

全ての面接において3つ全ての要素を総合的に判断し次の面接への合否が決まると多くの方は認識しているが、実は違う。何次面接かによって重要視されるポイントが異なってくるのだ。これは、企業が人材採用をなるべく効率的・画一的に進めようとする思惑があるために生じる。このような採用側の状況を理解して臨むにことで、自身の見せ方と各面接へ向けた適切な準備を進めることが出来る。そのため、人材を採用するために具体的な重要視されるポイントの内容は後ほど説明するとして、まず、担当する面接官とそれぞれの思考から話すものとする。

 

担当する面接官とそれぞれの思考

1~3次面接・最終面接では担当する面接官が変わってくる。中途採用では即戦力が求められているため、具体的な募集職種と配属部署がある程度決まっている。その配属部署の部員が面接官を担当して、下のクラスから上のクラスへと変わってくるのが通常であり、場合によっては初期の面談ではスクリーニング(足きり)のために人事担当者が面接をするケースもある。
企業側から見た採用活動は組織内の役割とそれぞれの役職の忙しさと役職別のミッションによって以下のような流れを取っている。

まず、書類面接~1次面接(面接初期段階)ではスクリーニングがミッションとなっている。そのため、人事部は書類選考により採用されなさそうな人を不合格とし、募集部署のスタッフクラスは応募者が自身や同僚と比べて部署に存在しても大丈夫そうかを確認する。会社によってはスタッフクラスが忙しいケースもあるのでその際は人事部が募集部署のスタッフクラスと同様の目線でスクリーニングを行う。基本的にこの段階で登場する面接官は募集部署の仕事のすべてを理解しているわけではないことに留意しよう。

次に、2次面接~3次面接では対象職種の業務が実施可能かどうかを確認することがミッションとなる。人材を募集しているということは何かしらの理由で人材不足となっているので、どれくらい即戦力であるか?部下または同僚として業務を軽減してくれるか?といった目線で合否の判断をしてくる。なお、ここで登場してくる面接官は将来その部署を背負う人物・現状で既に大黒柱であるケースが多いので、発言権が強くなってくる。自分がどれだけ使える人間であるかどうかをアピールすることで今後の面接が有利に働く可能性が高い。また、業務への関与度も高いため、より具体的な業務の話も可能である。

最後に最終面接。最終面接では会社や部署に良い影響をもたらす人物であるかを確認することがミッションとなる。役職者や代表という基本的な業務から管理者として部内や会社の所属者を把握している人物が担当する。そのため、候補者が組織に入った結果、周りの人物にどのような影響を与えるか見定めようとする。

 

採用の合否を判断する重要なポイント

採用の基準の粒度は会社によってまちまちであるが、人材に関することなので定性的であいまいな場合が多い。そのため、「人間性」・「業務能力」・「組織との適合度」の目線でポジティブな印象を植え付けることが重要だ。ポジティブな印象を植え付ける方法を知るために、評価基準のポイントである「人間性」・「業務能力」・「組織との適合度」がどのようなものであるかをまず理解しよう。

・人間性
人間性とは社会人として適切な振る舞いができるかどうかだ。業務によって多少のぶれはあるが、いわゆる報・連・相が出来て、勤務態度が真面目(遅刻しないなど)で、最低限の業務知識を有していて、適切なコミニケーションをとることが出来るかどうかを評価する。直接的に確認できる項目が少ないからこそ、清潔感やあいさつ・受け答えの正確性などで判断されることとなる。

・業務能力
業務能力の有無は、募集職種の業務をどれだけ想定できているか?、近い仕事をしてきたか?で判断する。求人によっては具体的な業務が定義されていないこともあるが、これはその部署に発生する業務を切り分けることが出来ていないためだ。部署のミッションを的確に定義して、存在するであろう業務の全体感とその内で、やったことのある仕事とやったことない仕事を伝えるだけで業務能力があると判断される。

・組織との適合度
組織との適合度は既にいる人員の雰囲気に合った人材かどうかだ。会社にとって従業員は、より高い成果を長い間出し続けられる人物であってほしい。そのため、既にいる人員と仕事が上手くできるか?、既にいる人員に良い影響を与えて組織としてより高い成果を上げられる組織にすることが出来る人物であるか?を判断する。

 

内定を獲得するためのポジティブな印象の植え付け方

前述した「担当する面接官とそれぞれの思考」と「採用の合否を判断する重要なポイント」を読んでいただいた方はなんとなく想像がついているだろうが、実は面接プロセスによって重視して伝えるべきポイントが違う。

1次面接では入社するに足る人間性を持った人物であることを伝えて、2~3次面接では業務能力を有した即戦力であることを伝え、最終面接では他の従業員に良い影響を与えるであろう事を想像させる必要があるのだ。

これを理解していれば、各プロセスにおけるポジティブな印象の植え付け方は簡単だ。各プロセスの面接者が気にしていることを十分に満たしていることを表現し、+αで次のプロセス面接者が欲していることを匂わせてあげればよいのだから。
採用の裏側のイメージとしては以下の通りだ。

2次面接担当者 Aさん:「候補者のCさんの面接だった?」
1次面接担当者 Bさん:「私が確認すべき○○○○などの項目については問題ありませんでした!しかも、以前Aさんが気にされていた、△△△の項目についても大丈夫な雰囲気を出してました。」
2次面接担当者 Aさん:「ほぅ、それは是非あってみたいな!」

期待を満たしてあげるだけではなく、次の担当者に推しやすい演出までするのだ。

以上のことを踏まえるとそれぞれの面接プロセスは以下のようになる。
まず、1次面接ではなるべく減点とならないように、挨拶や受け答えに気をつけながら好印象を保つこと。相手は全ての業務に精通しているわけではないので、相手が知識で長けている部分の具体的な込み入った話は避け、相手があまり詳しくなく自身の精通している知識や経験を話す。この際、いやらしくならないように相手が話していることを素直に受け取り、自身が話す話は謙虚に話すことが重要だ。その上で+αとして、対象業務を自分だったらこうするといって自身の持っている近い経験と重ね合わせ話そう。

次に、2~3次面接では具体的な業務のイメージが出来ていることをしっかり伝えよう。1次面接で収集した情報がヒントになるケースが多いので、ヒントを手がかりにおそらくこういう業務でしょう?、そこは貴社の場合少しちがうのですね?、それでは貴社の場合の業務はこういうイメージですね?といった具合で会話すれば、業務が出来そうだという印象を与えられる。その上で+αとして、想定される課題を伝え、解決していきたい(簡単な解決策を踏まえ)など伝えておくと良い。間接的に組織に良い影響を与えてくれるだろうという期待感を演出するのだ。ここで重要なのは間違いを恐れないことだ。間違ったことを言ったら落とされるのではなどと考えてはダメだ。間違えてても良いので、こういう条件であればこうすれば上手くいくだろうということを伝えよう。当然、間違っていることを指摘された場合は紳士に受け止めること。基本的に正解はないので一定の仮定において納得感があることが重要だ。

最後に、最終面接。最終面接までくれば基本的に入社するための能力は有しているので、業務に関することは聞かれない。聞かれることは自身のキャリアをどのようにとらえているか?や、会社や組織についてどのような印象をもったか?だ。これまでの面接であった人のことを思い浮かべ、環境として好感触であることと自身が組織に入った場合にもたらす事が出来る影響と伝えよう。おそらく組織が抱えるであろう課題が自身の参画により解決できるストーリーだとより好感触だ。

上記通り、面接プロセスはつながっており、自身を表現するだけでなくしっかり次の面接に向けた情報収集をして帰ることが重要だ。

 

まとめ

以上が面接のプロセスを理解して、把握しておくべき面接に対する戦略だ。
解説したことを簡単にまとめて本稿の結びとする。

・面接プロセスによって担当者とミッションが異なる
・重要なのは面接官の期待することを把握して、+αまで表現すること
・面接は自己表現のみではく、次の面接に向けた情報収集の場

現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法②|シーン別のストーリー構成
現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法②|シーン別のストーリー構成 1024 683 Biz Tips Collection

良いプレゼンテーションのもっとも重要なポイントはストーリー構成だ。つまり、プレゼンのシナリオ(流れ)がどれだけ聴衆に伝わりやすいかにかかっている。ビジネスにおけるパワーポイントを利用した業務の多くはプレゼンテーションやミーティングにおける情報共有・意思決定がメインだ。これらの目的を意識してプレゼンテーションをより良いものにしていこう。前回の「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成」にて、ストーリーライティングの2つの方法、目的別の使い分け、TED型の演繹的なストーリー展開について述べた。本稿では、コンサル型の帰納的なストーリー展開、TED型・コンサル型の共通で気にしなければならないことについて述べていくものとする。

 

コンサル型はトップダウン。帰納的なストーリー展開

コンサル型はトップダウンというのは結論を最初に述べる(コンクルージョンファースト)という意味だ。意思決定・情報共有が目的の場合は結論が明確になっている必要がある。

いわゆる、話の順序の例として「起・承・転・結」、「5W1H」、「序・破・急」などがある。これらはストーリーライティングのフレームワークとしてよくあげられるがすべてTED型である。そのため、共感を煽ることは出来るが行動につなげることは得意でない。なぜなら、回りくどいからだ。

TED型に比べて、コンサル型のストーリーは単純。「増資をするべきです!なぜなら、AがBでお金が足りないからです。」という何をするべきでそれはなぜかという非常にシンプルな構成になる。

比較してみればよくわかると思う。
TED型:
最近、風が強くなって土ぼこりがよく舞っています。この会場にくる際も土ぼこりは目に入りました。
実は私の友人には土ぼこりが目に入り盲人になった人がおり、この土ぼこりの多さでは盲人の方が増えると考えているます。
私の友人の盲人の多くは三味線で生計を立ている方が多いので、今後三味線の胴を張る猫の皮の需要が増えるでしょう。
猫が減るとねずみが増え、そのねずみは桶をかじります。皆さん、チャンスです。桶屋を始めましょう!

コンサル型:
今日皆さんに言いたいのは、桶屋を始めましょうということです。
いま、桶をかじるねずみが増え、桶の需要が急増しています。というのも、本来ねずみを食べて減らすはずの猫が三味線需要の増加で減っているからです。なぜ、三味線需要が増加しているかというと近年の強風の影響により、土ぼこりが舞い、盲人が増加しているためです。いまがチャンスです。風が強くなっているので桶屋を始めましょう!

如何だろうか。TED型を読んだ際、何の話だ?となった方が多いのではないだろうか?そして、あー桶屋の勧誘か・・・という気持ちで終わる。
一方、コンサル型の方は、桶屋を始めるべき!という点がはじめに明確に伝わってくる。聴衆はまずなぜ?と感じるだろ。その後の論理展開に違和感がない場合、「桶屋を始めるのは理にかなっている。」という印象が植え付けられる。

このように、伝えたいことが明確な分、コンサル型の方が意思決定・情報共有というコンセプトを伝える場合においては有利なのだ。
コンサル型の帰納的な論理展開の作り方は以下の通りだ。

図のようにまず結論を述べ、その理由を3点以内で挙げる。その理由をサポートする例はそれぞれの理由を述べるタイミングで補足として述べる。コツは最初で述べたことを最後にまた復唱することだ。ヒトは思っているほど複雑なことを覚えることが出来ない。論理展開や論証が多い場合はなおさらだ。なので、伝えたいコンセプトにインパクトを出すために最初に伝え最後に復唱する。

ビジネスで重要なのは結果、何をするか?なので、基本的なビジネスシーンではコンサル型を活用すると良いだろう。
一部、新規事業立案(新規事業をやりきる気概があるかどうかも新規事業においては重要な意思決定要素のため)や前回の記事で述べたコンセプトを伝えるものについてはTED型のほうが有利だ。

 

TED型・コンサル型の共通で気にしなければならないこと

TED型とコンサル型に共通して気をつけなければならない点は、緩急をつけることである。
TED型の場合は細かい共感を呼ぶ要素を強調し、コンサル型は伝えたいコンセプトとなぜそうなのかという理由を強調する。
人の集中力は長くづづかないので、より目的に沿ったポイントに力を入れることが重要だ。

TED型であれば「こういう経験はありませんか?」
コンサル型ではあれば「Xだ!な・ぜ・な・ら!~」

といったようにだ。

 

あるべき論に囚われすぎないように

一般的に言われているプレゼンテーションのあるべき論はそのメソッドの有用性ばかり語り、どのような場面でその手法を使うべきかについて触れていないものが多い。本稿で解説したようにプレゼンテーションの目的を必ず明確にして、こういう目的だからこのプレゼン手法を選択したといえるようになっていただきたい。
なお、共感を呼んで、意思決定を促すというより高度なプレゼン手法も存在する。しかし、分解すると共感パートと意思決定のための説得パートに構成を分けているだけだ。まずは基本をしっかり押さえ、どのような目的にはどちらの手法というところをしっかり抑えて欲しい。

以下、本稿のまとめをして締めくくりとする。
・プレゼンの目的は共感または意思決定(+情報共有)
・共感=TED型、意思決定=コンサル型
・TED型はボトムアップの演繹法
・コンサル型はトップダウンの帰納法

※前回の記事:「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成

現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成
現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成 1024 683 Biz Tips Collection

良いプレゼンテーションのもっとも重要なポイントはストーリー構成だ。つまり、プレゼンのシナリオ(流れ)がどれだけ聴衆に伝わりやすいかにかかっている。ビジネスにおけるパワーポイントを利用した業務の多くはプレゼンテーションやミーティングにおける情報共有・意思決定がメインだ。これらの目的を意識してプレゼンテーションをより良いものにしていこう。

 

ストーリーライティングの方法は2つ!TED型とコンサル型

あるべきプレゼン資料の作成について調べると大きく2つの派閥に分けられたあるべき姿が語られる。皆さんがよく業務で利用するは論理型で起承転結を意識しろだとか、結論を最初に持ってこようといった内容のものだ。一方で良いプレゼンテーションの典型例としてTEDの映像が紹介されていて写真だけのプレゼン資料で主張を述べている。

かっこいいプレゼンを行いたいのでTED型のプレゼンを試みるが、大切な詳細まで資料に書く必要もあるため、プレゼン資料はコンサル型で作成してしまう。そうするとプレゼンが上手くいかない。そういった経験はないだろうか?具体的にいうとコンサル型で徹底しろといわれている結論を最初に持ってくる方法と共感を煽った上で結論を言うTED型。両者は両立させるのは難しいのだ。

ではどうしたらいいのだろうか?
おそらくプレゼンテーションにおける適材適所を理解していないため、上記のような状況になっているといえよう。表題でも申し上げたようにプレゼンのストーリライティングの方法は2つある。TED型とコンサル型だ。実はこれらはプレゼンの目的によって本来使い分けられるべきなのだ。

 

プレゼンの目的は共感または意思決定。目的に応じてストーリーを切り替えろ!

プレゼンの目的には「共感を得ること」と「意思決定を促すこと」の2つがある。聴衆に対してどのように動いてもらいたいかを想定して行うのがプレゼンテーションだからだ。仮に聴衆がどのように動くかを期待していないならば、トイレのドアか2chの掲示板に書き込むだけにして欲しい。

例えば、聴衆のみんなに内容を賛同してもらい自身が実行する応援をして欲しいので在れば、それは共感型。聴衆のみんなに協力してもらい一緒にアクションに移すように迫るのであれば意思決定型だ。微妙な違いであるが、応援してもらうだけ(出資を募る場合も一部含む)か、聴衆に実行を求めるかで大きく目的が異なってくるのだ。

感の良い人はお気づきだろうが、
共感が目的の場合はTED型のストーリー
意思決定・情報共有が目的の場合はコンサル型のストーリー
を作成していくべきなのだ。

本来、アクションを促すには共感も必要なのだがビジネスでは基本的に社や部署の利益になるかどうかで実施の有無が判断される。そのため、共感を得るプロセスは飛ばして、実行する意思決定をしてもらうことに終始すればよい。ただし、注意して欲しいのがビジネスの場といってもクリエイティブな創作物について「これでいい」と承認をもらう場合(広告業界・デザイン業界)、TED型のストーリーを作成することも多い。それは「これでいい」という意思決定が論理的なものでなく、個人の感性にゆだねられるためだ。

使うべきポイントを理解してもらった上で、以降ではそれぞれの良いストーリーの作成方法を解説していくものとする。

 

TED型はボトムアップ。演繹的なストーリー展開

これまで述べてきたとおり、TED型は共感を誘い聴衆に賛同・応援してもらうことが目的だ。聴衆に共感してもらうためには共感を得られる心情的な下地を整えることが重要だ。そのため、結論からはじめるようなプレゼンは適しておらず、おのずと演繹的なストーリー展開をする必要がある。
ココではまず、共感の下地を作る必要性とそれを進めるために必要な演繹的なストーリー展開について解説する。

 

共感の下地を作る必要性

そもそも、人はコミニケーションを通じて自身の考えや意思を明確にしていく。あくまで、自身の考えや意思というものは相対的なもので他者との差分を意識して形成されるのだ。しかし、プレゼンテーションは一方通行でありコミニケーションに必要なキャッチボールが発生しない。プレゼンテーションという形式をかたどっている限り、限界があるのだ。この問題は古代ギリシャ時代から課題として認知されており、最古にして最高権威であるアリストテレスの弁証論でも語られている。

ここで考案されたのが聴衆に信頼してもらった上でプレゼンをしていくという手法だ。同じ感覚や境遇から得られるであろう感情・感覚を伝え、それを解決するためにこうするのだというヒロイズムを演出するのだ。このようなプロセスでプレゼンを進めることで、自身の意見を考えてくれた意見という疑似体験をし、コミニケーションと同等の考え・意思の形成(賛同・言応援)が促されるのである。

ここで重要なのは、どれだけ大多数の聴衆と感覚を共有できるかだ。参加者にどのような人物が来るかを予測し、その人たち刺さりそうな経験・感覚を考える。共感を誘う段階ではそれができるだけ具体的なほうが良い。具体例やたとえ話からするのが良いだろう。

 

演繹的なストーリー展開の構築の仕方

演繹的なストーリー展開とは「絶対に正しいものに依拠して論理をすすめる」ことである。具体的には「空」・「雨」・「傘」のような論理展開だ。
・空―「空は曇っている」(事実認識)
・雨―「ひと雨きそうだ」(解釈)
・傘―「傘を持っていこう」(判断)

誰が聞いても「そうだよね」といえるような論理で展開する。コツは3つ(人間の認知限界が3~4といわれているため)程度のシンプルな要素に絞ることだ。下記の図のようにそれぞれの要素を前提・事実・結論に当てはめ、後は前提・事実・結論の例を挙げて共感を誘う。

もっといろいろしゃべることがあるという方もいるだろうが、TEDなどでよいと評価されているプレゼンは本当にシンプルなのである。

今回は長くなったので、一旦ココで締めくくることとする。
次回、「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法②|シーン別のストーリー構成」では以下の項目でコンサル型のストーリ展開とTED型との共通点、プレゼン資料作成に臨む姿勢について解説していくこととする。
・コンサル型はトップダウン。帰納的なストーリーを作成しよう
・TED型・コンサル型の共通で気にしなければならないこと
・あるべき論に囚われすぎないように

 

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