B2B営業の受注見込み度を測る!BANT条件とは?
B2B営業の受注見込み度を測る!BANT条件とは? https://biz-tips-collection.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/BANT_eyecatch-1024x1024.jpg 1024 1024 Biz Tips Collection https://biz-tips-collection.com/wp/wp-content/uploads/2018/11/BANT_eyecatch-1024x1024.jpg営業案件の獲得確度は、営業担当としても、部署としても、把握すべき重要な内容だ。それ次第で、案件の優先順位や着地見込み、営業計画などが変わってくる。
しかし、営業の現場では、営業担当に獲得確度を聞いても感覚値しか返ってこない、むしろ営業担当者もどれぐらいの可能性で案件獲得の見込みとなるかよくわかっていないということがよくある。
そんな時に使えるフレームワークがBANT条件だ。
BANT条件は、Budget、Authority、Needs、Timeframe
BANTは、営業担当が受注見込み度を測るためのB2Bセールスにおけるヒアリングテクニックだ。
BANTは以下の頭文字の略となる。
Budget(予算)
Authority(決裁権)
Needs(必要性)
Timeframe(導入時期)
この4つのどれかが欠けると、少なくともすぐにの受注確度はかなり低くなる。
これが「条件」と呼ばれる理由だろう。
1つずつ見てみよう。
Budget(予算)
自社製品を購入するための予算があるのかを確認する。
全く予算がない、予算があっても自社製品の金額感と合わない、などの顧客では当然受注見込みが低い。
予算がこのために組まれていなくても、いつどんなプロセスで予算確保されるのか、予算確保される可能性はあるのか、把握することが重要だ。
Authority(決裁権)
営業では当然、決裁権限を持つ人物へのアプローチが最も近道だ。
逆に決裁権がない人物への営業ばかりしていては、どうしても効率が悪くなる。
「誰が実際に決裁権を持つか」、「その人物にアプローチできるか」、「目の前の人物が決裁権を持っていなくても持っている人にどう間接的にアプローチできるか」を聞き出すことは営業を効率的に実行するために重要だ。
見込み顧客の意思決定フロー・どんな稟議を通るのかをうまく聞きだせるとよいだろう。
Needs(必要性)
当然すぎることだが、相手に本当にニーズがあるかは確認すべきだ。
自社製品と先方のニーズのギャップがないか、よく確認しよう。
また、この時、目前の担当者個人だけの要望なのか、組織全体としてのニーズであるのかは意識しよう。
目前の担当者の個人的な要望に過ぎない場合、うまく予算が確保されないなどの可能性もある。
誰のニーズなのか(個人・会社として・部署として等)は、把握できるに越したことはない。
加えて、ニーズが具体的なのかぼんやりとしているのかも1つの確認ポイントだ。
Timeframe(導入時期)
製品の導入時期について決まっているかも確認すべきだ。
会社としてニーズはあり、いつかは導入すべきだが、今は他の優先順位が高いことに予算もリソースもかかりきりという状況もありうる。逆に、二ヵ月後にはこのような商品を導入したいと予定が決まっていれば、受注確度は高い。
一方で、他の優先順位が明確にあるわけでなく、なんとなく時期が決まっていないだけの場合は、営業担当が能動的にスケジュールを提案していってもよい。
BANT条件の活用方法
案件の受注見込み度を知ることで、優先順位の高い顧客を中心に営業を掛けて行く作戦を立てることができる。
これにより、営業活動全体をより効率的にしていくことが可能だ。
そのために必要な情報として、BANTの4つがあり、各法人営業担当がこれらを確認することを意識すれば、各案件の受注見込み度をしっかり把握できるようになる。
各営業員が自身の案件をしっかり把握できるようになることに加えて、営業部署として以下の2点のメリットがある。
1つは、案件受注確度の共通認識化だ。
よくこんな会話を聞かないだろうか。
「この案件確度どうなの?」
「多分行けそうなんですけどねー」
上司はよく案件の確度を気にしているが、それに対する答えはいつも営業担当の感覚になってしまう。
人によっては大げさに伝えておいたりする。そのため、あまり当てにならない場合が多い。
一方、BANT条件のようなフレームワークが部署としての共通認識になっていれば、より正確な受注見込み度を伝えることが可能だ。例えば、「決裁者にアプローチできていてニーズはあるようなのですが、予算化して導入するのは来期になるようです。なのでそれまで薄く繋がっておこうと思います。」と答えた方が、より正確な受注見込み度が伝わるだろう。
2つ目は、これらの情報をまとめて、部署として案件をセグメント化・整理が可能になることだ。
そうすれば、経営層や営業部署リーダーは、ひと目でどれくらいの案件がどれくらい受注見込みなのかがひと目でわかる。
そしてそれに応じて案件の優先順位を決めたり、来期の営業計画を立てることが可能だ。
BANT条件の注意点
BANT条件は、あくまで営業のヒアリング項目だ。
よくある間違いだが、マーケティング部門の道具ではない。
例えば営業がしっかり各案件のBANT条件をデータベースに入力していて、そのデータをマーケティング部門が活用するなら問題はないだろう。
しかし、マーケティング部門が率先的にBANT条件のデータを取りに行くのは基本的にうまくいかない。BANTは直接聞かないととれないデータだからだ。
マーケティング部門が、セミナーや展示会の参加者にアンケートでBANTの情報を聞き出そうとしても、正確な答えは通常返って来ないだろう。
また、BANT条件は見込み度を測り比較できる数値ではあるが、BANT条件が満たされないから見込み度が全くゼロというわけではない。あくまですぐには受注しなさそうだということなので、すぐに案件を捨てるべきとは限らない。
営業する時は、BANTをうまく聞き出そう
BANTは、受注見込み度を測るための、B2B営業におけるヒアリングテクニックで、以下の4つを聞き出すものだ。
Budget(予算)
Authority(決裁権)
Needs(必要性)
Timeframe(導入時期)
これらをしっかり聞き出すことで、案件の見込み度がわかり、部署としても管理可能となる。