ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いは?思考法の整理

ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いは?思考法の整理 1024 681 Biz Tips Collection

ビジネスでは様々な思考法が出てくるが、その違いは曖昧で意外と把握されていない場合も多い。手法を使いこなすには、まずはその定義をしっかり把握することが重要だ。論理思考、仮説思考、論点思考、クリティカルシンキングなど、いわゆるコンセプチュアルスキル(物事の考え方のスキル)の違いについて、整理する。

ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いだけ知りたい方は、記事の後半にスクロールしてもらえればと思う。

定義が曖昧にされがちな思考スキルの整理


結論から話すと、上記の画像が、主要な思考スキル(コンセプチュアルスキル)の整理となる。これらは、全て組み合わせて使うことが重要だ。順を追って説明していこう。

基本的に、物事の主張・考えというものは、ピラミッドストラクチャーであらわすことができる。
簡単に説明すると、思考や主張を構造的にまとめる技術だ。キーメッセージ→サブメッセージ→根拠といったように構造的に整理する。上記の四角はそれぞれが、論点やメッセージに当たる。

上記の画像では、ピラミッドストラクチャーに対する位置で、各思考スキルを表現している。これに沿って、各思考スキルを説明していこう。

論点思考は、「解くべき課題」を見つけ出す思考法

論点とは、そのまま「論じるべき点」のこと。ビジネスシーンでは、基本的に「論じるべき点→解くべき課題」と捉えて置けばいいだろう。
ビジネスでも、そうでなくても、課題の解決にいくら時間をかけようが、そもそも課題の設定が間違っていれば、意味がないか、少なくとも非効率になる。課題設定の際に設定する課題の精度を高めてくれる思考法が論点思考だ。
例えば主要な論点として、「○○国に進出すべきか」が上がったとする。これが論点として適切かは、会社や事業の状況による。
では、「○○国に進出すべきか」という論点に答えるためには、どんな「サブ論点」に答える必要があるかをうまく設定できるかも、論点思考のスキルである。先ほどの画像で例えると、以下の通りだ。

ここで論点思考のスキルが低いと、競合の視点が欠けてしまったり、あまりに細かく重要でない点を設定してしまう。
説明を簡潔にするために省いたが、サブサブ論点まで設定してもよい。

詳しく知りたい方は、以下の記事も参照頂きたい。
論点とは解決すべき課題 | 論点思考の 基本と2つの考え方

 

仮説思考は、各論点に対して、精度の高い「仮の答え」を設定する思考法

仮説思考は、名前の通り、仮説を立てる能力だ。ビジネスでは、課題の設定も重要だが、その課題に対して、仮説(仮の答え)を持つことも同じくらい重要だ。仮説は、課題解決を効率化する。仮説次第では、そもそもある論点を論じる必要がないという判断もできるので、無駄に議論をする必要がなくなる。ただし、間違った仮説のまま、実行してしまうと、ビジネスでは大きな痛手を負うこともあるのである程度の仮説の検証は必須だ。

先ほどの例えでいうと、主要な論点である「○○国に進出すべきか」という論点に対しては、それが論点として上がる時点で、恐らく「○○国に進出すべき」だろうという仮説があるのだろう。また、それを検証するためにも、サブ論点以降もそれぞれに対して、仮説でメッセージを埋めることができる。例えば以下の通りだ。

論点思考も仮説思考も、課題解決の質とスピードを上げるための思考スキルだ。

 

ロジカルシンキングで、主張ー根拠を論理的に構造化

ロジカルシンキング(論理思考)は、論理的に考え、整理する思考法のことだ。
論点ーサブ論点、メッセージー根拠が、論理的に繋がっていなければ、説得力はない。
先ほどの画像でいうと、上下の項目がしっかり論理的に展開しているかだ。

上から下には、「なぜそう言えるか」、下から上には「だから何か」が、論理的に繋がっていることである。
的確な論点設定の裏には、もちろんこの論理思考がある。また、どんなに仮説が正しかろうが、そもそも論理的に関係ないことであれば、全く意味はない。

 

クリティカルシンキングは、本当にそうなのか「疑う」思考法

クリティカルシンキングは、日本語では「批判的思考」と訳される。本当にそうなのか、批判的に考える思考法のことだ。

その論点設定で正しいのか。そのサブ論点の枠組みで正しいのか。仮説は精度が高いか。論理的になっているか。こういったことをチェックする機能とも言えるだろう。
それには、よくある間違いを把握するも重要だ。知っているだけで気づきやすくなるからだ。
例えば、「軽率な一般化」というよくある論理展開の間違いを知っていたとする。たまたま見聞きした情報などから、みんながそうだと勘違いする論理展開のことなのだが、「○○国に進出すべきである。なぜなら××社が進出してうまく言ったからだ。」といった論理にちょっと待てと言えるようになるだろう。

クリティカルシンキングができれば、人の話も鵜呑みしなくてすむ。へりくつを通そうとされても、どこが例えば論理的に間違っているか、すぐに指摘できる。

クリティカルシンキングを使いこなすには、ここまで説明した基本的な思考法(論点思考、仮説思考、論理思考)を把握している必要がある。

ここまで、読まれた読者はすでに理解されているかと思うが、クリティカルシンキングを扱った著書の多くは、同時にロジカルシンキングの概念を語っていることが多い。クリティカルシンキングの前提にロジカルシンキングがあるため、ロジカルシンキングの説明なしにはコンセプトを伝えきることはできないのた。ここに多くの方が混乱する原因があったといえよう。

 

使いこなすには、各思考法をどんなものか正確に把握することが重要!

まとめると、論点思考は、課題設定のスキル。仮説思考は、課題への答えの仮説を設定するスキル。ロジカルシンキングは、それらを論理的にまとめるスキル。クリティカルシンキングは、その一連の思考法が本当にそうかチェックするスキル。と言えるだろう。

定義を把握できていないものは、うまく使えているかを自分で把握できない。使いこなすには、曖昧にされがちな思考スキルがそれぞれどんなものなのか、しっかり理解することが重要だ。
これら思考スキルの基本がわかってれば、それだけで周りからぬきんでることも可能だろう。