Posts By :

編集部

現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法②|シーン別のストーリー構成
現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法②|シーン別のストーリー構成 1024 683 Biz Tips Collection

良いプレゼンテーションのもっとも重要なポイントはストーリー構成だ。つまり、プレゼンのシナリオ(流れ)がどれだけ聴衆に伝わりやすいかにかかっている。ビジネスにおけるパワーポイントを利用した業務の多くはプレゼンテーションやミーティングにおける情報共有・意思決定がメインだ。これらの目的を意識してプレゼンテーションをより良いものにしていこう。前回の「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成」にて、ストーリーライティングの2つの方法、目的別の使い分け、TED型の演繹的なストーリー展開について述べた。本稿では、コンサル型の帰納的なストーリー展開、TED型・コンサル型の共通で気にしなければならないことについて述べていくものとする。

 

コンサル型はトップダウン。帰納的なストーリー展開

コンサル型はトップダウンというのは結論を最初に述べる(コンクルージョンファースト)という意味だ。意思決定・情報共有が目的の場合は結論が明確になっている必要がある。

いわゆる、話の順序の例として「起・承・転・結」、「5W1H」、「序・破・急」などがある。これらはストーリーライティングのフレームワークとしてよくあげられるがすべてTED型である。そのため、共感を煽ることは出来るが行動につなげることは得意でない。なぜなら、回りくどいからだ。

TED型に比べて、コンサル型のストーリーは単純。「増資をするべきです!なぜなら、AがBでお金が足りないからです。」という何をするべきでそれはなぜかという非常にシンプルな構成になる。

比較してみればよくわかると思う。
TED型:
最近、風が強くなって土ぼこりがよく舞っています。この会場にくる際も土ぼこりは目に入りました。
実は私の友人には土ぼこりが目に入り盲人になった人がおり、この土ぼこりの多さでは盲人の方が増えると考えているます。
私の友人の盲人の多くは三味線で生計を立ている方が多いので、今後三味線の胴を張る猫の皮の需要が増えるでしょう。
猫が減るとねずみが増え、そのねずみは桶をかじります。皆さん、チャンスです。桶屋を始めましょう!

コンサル型:
今日皆さんに言いたいのは、桶屋を始めましょうということです。
いま、桶をかじるねずみが増え、桶の需要が急増しています。というのも、本来ねずみを食べて減らすはずの猫が三味線需要の増加で減っているからです。なぜ、三味線需要が増加しているかというと近年の強風の影響により、土ぼこりが舞い、盲人が増加しているためです。いまがチャンスです。風が強くなっているので桶屋を始めましょう!

如何だろうか。TED型を読んだ際、何の話だ?となった方が多いのではないだろうか?そして、あー桶屋の勧誘か・・・という気持ちで終わる。
一方、コンサル型の方は、桶屋を始めるべき!という点がはじめに明確に伝わってくる。聴衆はまずなぜ?と感じるだろ。その後の論理展開に違和感がない場合、「桶屋を始めるのは理にかなっている。」という印象が植え付けられる。

このように、伝えたいことが明確な分、コンサル型の方が意思決定・情報共有というコンセプトを伝える場合においては有利なのだ。
コンサル型の帰納的な論理展開の作り方は以下の通りだ。

図のようにまず結論を述べ、その理由を3点以内で挙げる。その理由をサポートする例はそれぞれの理由を述べるタイミングで補足として述べる。コツは最初で述べたことを最後にまた復唱することだ。ヒトは思っているほど複雑なことを覚えることが出来ない。論理展開や論証が多い場合はなおさらだ。なので、伝えたいコンセプトにインパクトを出すために最初に伝え最後に復唱する。

ビジネスで重要なのは結果、何をするか?なので、基本的なビジネスシーンではコンサル型を活用すると良いだろう。
一部、新規事業立案(新規事業をやりきる気概があるかどうかも新規事業においては重要な意思決定要素のため)や前回の記事で述べたコンセプトを伝えるものについてはTED型のほうが有利だ。

 

TED型・コンサル型の共通で気にしなければならないこと

TED型とコンサル型に共通して気をつけなければならない点は、緩急をつけることである。
TED型の場合は細かい共感を呼ぶ要素を強調し、コンサル型は伝えたいコンセプトとなぜそうなのかという理由を強調する。
人の集中力は長くづづかないので、より目的に沿ったポイントに力を入れることが重要だ。

TED型であれば「こういう経験はありませんか?」
コンサル型ではあれば「Xだ!な・ぜ・な・ら!~」

といったようにだ。

 

あるべき論に囚われすぎないように

一般的に言われているプレゼンテーションのあるべき論はそのメソッドの有用性ばかり語り、どのような場面でその手法を使うべきかについて触れていないものが多い。本稿で解説したようにプレゼンテーションの目的を必ず明確にして、こういう目的だからこのプレゼン手法を選択したといえるようになっていただきたい。
なお、共感を呼んで、意思決定を促すというより高度なプレゼン手法も存在する。しかし、分解すると共感パートと意思決定のための説得パートに構成を分けているだけだ。まずは基本をしっかり押さえ、どのような目的にはどちらの手法というところをしっかり抑えて欲しい。

以下、本稿のまとめをして締めくくりとする。
・プレゼンの目的は共感または意思決定(+情報共有)
・共感=TED型、意思決定=コンサル型
・TED型はボトムアップの演繹法
・コンサル型はトップダウンの帰納法

※前回の記事:「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成

現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成
現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法①|シーン別のストーリー構成 1024 683 Biz Tips Collection

良いプレゼンテーションのもっとも重要なポイントはストーリー構成だ。つまり、プレゼンのシナリオ(流れ)がどれだけ聴衆に伝わりやすいかにかかっている。ビジネスにおけるパワーポイントを利用した業務の多くはプレゼンテーションやミーティングにおける情報共有・意思決定がメインだ。これらの目的を意識してプレゼンテーションをより良いものにしていこう。

 

ストーリーライティングの方法は2つ!TED型とコンサル型

あるべきプレゼン資料の作成について調べると大きく2つの派閥に分けられたあるべき姿が語られる。皆さんがよく業務で利用するは論理型で起承転結を意識しろだとか、結論を最初に持ってこようといった内容のものだ。一方で良いプレゼンテーションの典型例としてTEDの映像が紹介されていて写真だけのプレゼン資料で主張を述べている。

かっこいいプレゼンを行いたいのでTED型のプレゼンを試みるが、大切な詳細まで資料に書く必要もあるため、プレゼン資料はコンサル型で作成してしまう。そうするとプレゼンが上手くいかない。そういった経験はないだろうか?具体的にいうとコンサル型で徹底しろといわれている結論を最初に持ってくる方法と共感を煽った上で結論を言うTED型。両者は両立させるのは難しいのだ。

ではどうしたらいいのだろうか?
おそらくプレゼンテーションにおける適材適所を理解していないため、上記のような状況になっているといえよう。表題でも申し上げたようにプレゼンのストーリライティングの方法は2つある。TED型とコンサル型だ。実はこれらはプレゼンの目的によって本来使い分けられるべきなのだ。

 

プレゼンの目的は共感または意思決定。目的に応じてストーリーを切り替えろ!

プレゼンの目的には「共感を得ること」と「意思決定を促すこと」の2つがある。聴衆に対してどのように動いてもらいたいかを想定して行うのがプレゼンテーションだからだ。仮に聴衆がどのように動くかを期待していないならば、トイレのドアか2chの掲示板に書き込むだけにして欲しい。

例えば、聴衆のみんなに内容を賛同してもらい自身が実行する応援をして欲しいので在れば、それは共感型。聴衆のみんなに協力してもらい一緒にアクションに移すように迫るのであれば意思決定型だ。微妙な違いであるが、応援してもらうだけ(出資を募る場合も一部含む)か、聴衆に実行を求めるかで大きく目的が異なってくるのだ。

感の良い人はお気づきだろうが、
共感が目的の場合はTED型のストーリー
意思決定・情報共有が目的の場合はコンサル型のストーリー
を作成していくべきなのだ。

本来、アクションを促すには共感も必要なのだがビジネスでは基本的に社や部署の利益になるかどうかで実施の有無が判断される。そのため、共感を得るプロセスは飛ばして、実行する意思決定をしてもらうことに終始すればよい。ただし、注意して欲しいのがビジネスの場といってもクリエイティブな創作物について「これでいい」と承認をもらう場合(広告業界・デザイン業界)、TED型のストーリーを作成することも多い。それは「これでいい」という意思決定が論理的なものでなく、個人の感性にゆだねられるためだ。

使うべきポイントを理解してもらった上で、以降ではそれぞれの良いストーリーの作成方法を解説していくものとする。

 

TED型はボトムアップ。演繹的なストーリー展開

これまで述べてきたとおり、TED型は共感を誘い聴衆に賛同・応援してもらうことが目的だ。聴衆に共感してもらうためには共感を得られる心情的な下地を整えることが重要だ。そのため、結論からはじめるようなプレゼンは適しておらず、おのずと演繹的なストーリー展開をする必要がある。
ココではまず、共感の下地を作る必要性とそれを進めるために必要な演繹的なストーリー展開について解説する。

 

共感の下地を作る必要性

そもそも、人はコミニケーションを通じて自身の考えや意思を明確にしていく。あくまで、自身の考えや意思というものは相対的なもので他者との差分を意識して形成されるのだ。しかし、プレゼンテーションは一方通行でありコミニケーションに必要なキャッチボールが発生しない。プレゼンテーションという形式をかたどっている限り、限界があるのだ。この問題は古代ギリシャ時代から課題として認知されており、最古にして最高権威であるアリストテレスの弁証論でも語られている。

ここで考案されたのが聴衆に信頼してもらった上でプレゼンをしていくという手法だ。同じ感覚や境遇から得られるであろう感情・感覚を伝え、それを解決するためにこうするのだというヒロイズムを演出するのだ。このようなプロセスでプレゼンを進めることで、自身の意見を考えてくれた意見という疑似体験をし、コミニケーションと同等の考え・意思の形成(賛同・言応援)が促されるのである。

ここで重要なのは、どれだけ大多数の聴衆と感覚を共有できるかだ。参加者にどのような人物が来るかを予測し、その人たち刺さりそうな経験・感覚を考える。共感を誘う段階ではそれができるだけ具体的なほうが良い。具体例やたとえ話からするのが良いだろう。

 

演繹的なストーリー展開の構築の仕方

演繹的なストーリー展開とは「絶対に正しいものに依拠して論理をすすめる」ことである。具体的には「空」・「雨」・「傘」のような論理展開だ。
・空―「空は曇っている」(事実認識)
・雨―「ひと雨きそうだ」(解釈)
・傘―「傘を持っていこう」(判断)

誰が聞いても「そうだよね」といえるような論理で展開する。コツは3つ(人間の認知限界が3~4といわれているため)程度のシンプルな要素に絞ることだ。下記の図のようにそれぞれの要素を前提・事実・結論に当てはめ、後は前提・事実・結論の例を挙げて共感を誘う。

もっといろいろしゃべることがあるという方もいるだろうが、TEDなどでよいと評価されているプレゼンは本当にシンプルなのである。

今回は長くなったので、一旦ココで締めくくることとする。
次回、「現役コンサルが語る!プレゼンテーションのたった二つの手法②|シーン別のストーリー構成」では以下の項目でコンサル型のストーリ展開とTED型との共通点、プレゼン資料作成に臨む姿勢について解説していくこととする。
・コンサル型はトップダウン。帰納的なストーリーを作成しよう
・TED型・コンサル型の共通で気にしなければならないこと
・あるべき論に囚われすぎないように

 

【図解】「財務会計」と「管理会計」の相違点|例説!ビジネス用語の違いシリーズ
【図解】「財務会計」と「管理会計」の相違点|例説!ビジネス用語の違いシリーズ 1024 683 Biz Tips Collection

会計は大きく分けると財務会計と管理会計の二つに分けられ、それぞれの作成方法と利用用途はまったく異なったものとなっている。ビジネスパーソンにとって会計は重要な基礎知識であり、その違いを理解していないと上司との会話において検討違いな発言をしてしまう可能性もある。そのような恥ずかしい思いを防ぐために、今回は、「財務会計」と「管理会計」の違いについて解説していくものとする。

なお、双方を包括した会計については「財務会計と税務って何?どんな違いがあるの?」にて解説しているので参考にして欲しい。

※ビジネス用語は会社や業界によって様々な言い方や意味の違いが存在する。本「例説!ビジネス用語の違い」シリーズでは身近に存在する似ているようで実は微妙に意味が違うビジネス用語を比較し、これらの相違点と違いが生まれてきた背景を例を持って解説していく。ビジネス用語の絶妙な違いを把握して適切なビジネスコミニケーションを見につけてほしい。

 

「財務会計」は他社と比較してもらう用の成績表(外部関係者向け)

財務会計は、会社のステークホルダーである投資家・債権者(銀行)等に向けて作成するものである。

そのため、他社と比較することができるように作成される。その比較可能性を担保するのが、いわゆる「会計基準」というものである。企業は経理部によって作成された帳簿(簿記)をベースにして財務諸表を作成するが、その際に作成基準とされるものが会計基準だ。

この会計基準が担保している「比較可能性」はあまりなじみのない言葉だと思うので、会計基準がなかったらどのような事態になるか、例を用いて考えてみることとする。

例えば、同じ不動産業の上場会社が2社あったとする。両方とも同じぐらいの売上高で、B社の方が利益率が高い。双方ともカジノ施設の建設に名乗りを上げているとの話を聞いているので、不動産業が上手い方に投資したいと考えている。

皆さんだったらどちらの会社に投資を決定するだろうか?
当然、同じ条件でB社の利益率の方が高いので不動産業の経営が上手と考えて、B社を選ぶだろう。

しかし、実際は下記の図のような状況だったらどうだろう。

有価証券、つまり金融商品の運用による売上が90%を占めており、本業の不動産業による売上はA社の10%にも満たなかった。
おそらく、投資家のあなたはカジノ施設の建設業者になることが株価上昇の鍵になると考え、A社へ投資を変更するはずだ。

このように、投資家が投資の意思決定をする際に参考にするものが財務諸表であり、その判断が誤った情報で行われないように相当程度同じ実態を同じ数値で表現できるように会計基準は規制をしているのだ。実際の会計基準でも本例のように本業出ない金融投資における収益の売上への計上は禁止されている。

 

「管理会計」は自社の経営を分析するための成績表(経営者(内部)向け)

一方、管理会計は経営者等の社内関係者向けに作成される資料である。
そのため、財務会計とは異なり画一的な基準はない。基本的にどのような切り口で成績表を作成しようと自由なのだ。

経営者は現場のひとつひとつの数値をもとに分析を重ね、経営状態をより良い状態にしていくことが仕事だ。さまざまな切り口からデータを取り直し、改善すべきポイントを探していく。当然、経営者個々人・会社の状況によって求められる数値の算出方法はちがうので提出すべき資料はそれぞれ異なるのだ。
様々な切り口で数値を作成するといってもイメージが着きにくいと思うので、先ほどと同様に例を用いて解説することとする。

例えば、小売業を営むC社の100店舗の売上を分析する場合、どのような形で資料を作成するのがベストか?
・駅から100m以内の店舗とそうでない店舗に分けて売上の差を見てみる
・店舗の店員構成比率(アルバイトと正社員)によって売上の差を見てみる
・店舗を面積ごとの売上高(売上高/面積)に差がないかみてみる
などなど

いずれも正解だ。経営改善のために必要な施策を見つけ出すための分析用の資料になっていたり、行った施策の効果が出ているかを前年度と比較できるようモニタリング用の資料になっていたり。
様々な状況・用途に合わせて管理会計手法が考案されており、その多くが企業が考案したものとなっている。
以下、管理用途の例を挙げる。
・製品別や各部門別の原価計算
・損益分岐点分析
・キャッシュフロー分析
・安全性や収益性分析
・予算管理
・事業評価指標
・投資案件の適否判断

 

財務会計と管理会計の共通点は簿記をベースにしていること

これまで報告対象と報告目的を起点とした財務会計と管理会計の違いについて解説してきた。最後に共通点を確認することとする。

財務会計と管理会計の共通点は簿記により記録された帳簿を元にしていることが共通点だ。いずれも帳簿に記録されている様々な項目をその目的に応じて取り纏め、必要な報告形式に整形しなおしている。実は税務についても同様の共通点があり、全ての基礎は簿記にあるともいえる。

 

まとめ

さて、財務会計と管理会計の違いをまとめると以下のようになる。

これらをもって、会社の会計についての一層の理解を深めてほしい。

「社長」と「代表取締役」、その他経営陣の呼び方の違いとは|例説!ビジネス用語の違いシリーズ
「社長」と「代表取締役」、その他経営陣の呼び方の違いとは|例説!ビジネス用語の違いシリーズ 1024 512 Biz Tips Collection

ビジネス用語は会社や業界によって様々な言い方や意味の違いが存在する。本「例説!ビジネス用語の違い」シリーズでは身近に存在する似ているようで実は微妙に意味が違うビジネス用語を比較し、これらの相違点と違いが生まれてきた背景を例を持って解説していく。ビジネス用語の絶妙な違いを把握して適切なビジネスコミニケーションを見につけてほしい。

今回は、「社長」と「代表取締役」、その他経営関係の役職に関するの違いについて解説していくものとする。

 

「社長」と「代表取締役」ってどっちが偉いの?

皆さんがお勤めされている会社の一番偉いひとは誰だろう。社長と答える人もいれば代表取締役社長と答える人もいるだろう。会社によってはさまざまな組み合わせも存在している。このようなワードを調べていると、CEOやCFO、CIOやCTOといった役職との組み合わせも出てきてもはや意味がわからなくなってくる。例えば、人気フリマアプリのメルカリだと、代表取締役会長兼CEOと取締役社長兼COOがいる(2018/6時点)。

偉さには様々な捉え方や政治的な部分も多いので一概には定義することはできない。結論から言うと、会社や人間関係によって違うのだ。

あくまでも呼び方であって基本的にはなんと名づけても良いのだ。例えば、バイト先でのイメージでこのような状況はなかっただろうか?店長はバイトだけど、最近入ってきた新人は社員らしい。。。(おそらくこのようなケースは店長が一番えらいのだけど、政治的な理由(将来の正社員へのキャリアアップ)も含めて新人に対して敬語をつかってる・・・)

会社の経営陣でも例に挙げたような状況があるのだ。先にあげたメルカリを例にとってみると代表取締役会長は海外事業に注力することになったので、日本国内の経営を他の人に任せる必要が出てきた。取締役というとちょっと一番偉い感(国内)がなくなってしまうので社長という言葉を追加しよう!といった感じだ。

次章ではこれ等の呼び方の違いが発生している原因について述べる。結局どう取り扱えばいいのか?については最後の章に記載しているのでそちらを参考にして欲しい。

 

「社長」と「代表取締役」などの経営陣の呼び名の類型とそのようになった原因

先ほど触れたように経営陣の役職様々な組み合わせがある。
最近のトレンドでは大きく分けると3つの役職類型があり、それらに付随した役職・呼び名が存在する。「法的役職」・「職掌的役職」・「機能的役職」だ。

 

「法的役職」は権利の絶対基準!

法的役職は会社法上定められた会社設立時に役所に届け出なければならない役職だ。会社法上ではそれぞれの役職の目的や意味が記載されており、それ以外のものが役割を実行することが法令で認められていない。具体的な例を出すと会社の取引はすべて代表権を持った者でないといけないことになっている。

たとえ、ひとつのペンを買う取引だったとしても契約書を交わすのであれば最終的に代表者の印が押されることになる。多くの場合は上長の承認が合えればこの規模と取引は成立可能であるが、仮に取引先が部長印ではダメだ!などといいだした場合、会社の社内規定上認められている社内規定を提示するしかなかったり、それを相手が認めなかった場合は法的には代表印を押す必要性もでてくるのだ。

法的役職は以下のものが存在する。
代表取締役・取締役・社外取締役・代表執行役・執行役・監査役・社外監査役・監査委員・会計参与

これらの役職ですべてであり、会社の法的体制によって存在しないケースもある。

面白い例を2点ほど紹介する。
ひとつは実は一般的にメジャーな代表取締役は必ずしも必要なく、取締役が一番偉いケースもあるのだ(代表取締役と選任していない場合に限る)。
二つめに執行役員と呼ばれている役職は法的役職ではないので法的には経営者ではないということだ。

 

「職掌的役職」は島耕作に良く出てくる役職

職掌的役職を形容するのに最もわかりやすい例が島耕作の役職だ。職掌とは、会社が任意(勝手に、社内で)設定した役目のことでその役目に応じて設定されている。

一般的に浸透している呼名もおおく、コチラの呼び名を持っているお偉いさんも多い。

これらの例は会長、社長、副社長、常務、専務、執行役員、本部長、部長、室長、課長、主任、リーダーなどといったものがある。

一般的に専務以上の人が法的役職上の取締役であるケースが多いが、どれも会社が任意で自由に設定している呼び名なのであまり参考にならない。ちなみに一般的には執行役員以上を経営層・経営陣といったりする。ベンチャー企業では結構それっぽいという理由で命名されるケースもあるので気をつけなければならない。

 

「機能的役職」は最近の流行り

機能的役職はココではいわゆるCXO(Xは変数)とよばれる役職のことを指すこととする(厳密にはVice presidentのような直訳すると副社長という意味のものが日本では課長クラスであったりするケースも含むが)。対外的役職はインターネットの普及やグローバル化の影響を受けて機能的に見せるために最近浸透してきた役職である。定義としては法的役職とその他のその他の分類に含まれており、職掌的役職と同様の意味を持っている。

例えば、CEOであればchief executive officer、CFOであればchief executive officer、COOであればchief operating officerである。CEOとCOOの違いはいわば会長と社長のような違いで代表権を持った上での違いと海外では一般的に解釈される。

歴史ある企業でも例に挙げた3役職程度は定義されているケースは多いが、これ以外のXも存在する。
例えば、CIO(Information )、CTO(Technology)、CSO(SalesまたはStrategy)、CMO(Markting)。世の中にはCAAO、CAO、CAO、CBO、CBO、CCO、CGO、CHRO、CIE、CISO、CITO、CKO、CLO、CMTO、CPO、CROなるものまであるらしい。もはやわけがわからない。

Xという変数で好きな領域の英単語を入れていいよ、というような状況になっているので職掌的な役職よりも無法地帯になっていると考えたほうがよい。

これ役職が広まった経緯としては日本で一般的であった職掌的役職が会社の機能(例えば、マーケティングだったり、財務、営業)と一致しておらず、執行役員の以上の経営者層も専門性を持って機能的な各領域を担当したほうが良いという人事戦略的な観点が理由だ。

 

結局どうしたらいいの?

これまで呼んでいただけた読者にはトリビアな話になってしまわないように、当初の目的に立ち返ることとする。おそらく皆様は会食や会議室の席順、メールのあて先の役職の順番、議事録の出席者の順番に困って本ページを開いていただけたことだろう。そのような時のBizTpsを伝授する。方法は2パターンある。

①がんばって順番に並べるパターン
もはや根性論のように聞こえるかも知れないが、ココまで内容をしっかり読んでいただけた方には理解いただけると考える。最も参考にすることができるのが法的役職順だ。そして、職掌的役職>機能的役職の順番といえよう。組み合わさっている場合は組み合わせが多い方を偉いと捉えたほうが無難だ。

難しいのは経営陣未満の場合。ここは本当に会社によって違うので、先輩に聞くという手が一番早い。しかし、気をつけて欲しい、先輩によっては何でそんなこともわからないのと意味のわからないことを言ってくることもある。聞くときは必ず、順番に並べた紙を用意し、本部長と部長どっちが偉いんですかね?と聞こう。大体わかっているけれども一部だけわからないから質問したという状況を演出するのだ。

②無礼講パターン
次に無礼講パターンだ。これは必殺技的なもので時間のない際に利用する。わかりやすい例で言うとメールや議事録の記載に最後に(順不同・敬称略)と付け加えるのだ。

会議参加者:山田、斉藤、大木、西村(順不同・敬称略)

飲み会や会議の場合も、入場時に「アジェンダが多くて時間がない」などの理由をつけてそれぞれ適当に座らせ、「会議内容的に上下関係のない広く忌憚のない意見を聞けるようにいつもとは違う、席順を決めてない形としました、議論が活発にできるよう進めていくのでよろしくお願いします」などと添えれば、大丈夫なはずだ。この方法はとっさの時に聞いてくる方法なので、乱発しないように気をつけて欲しい。

これらの方法を駆使して、偉さという難しいビジネスシーンを乗り越えて欲しい。決して秩序のない現代にドロップキックしてしまわないように。。

 

営業プロセスは徹底することが大事!次に進みたくても我慢しろ
営業プロセスは徹底することが大事!次に進みたくても我慢しろ 1024 683 Biz Tips Collection

以前、紹介した営業プロセス。5つのプロセスを認識することが重要と伝えた。本日はその営業プロセスをしっかり遵守する重要性について解説する。BtoB営業にしろ、BtoC営業でも優秀な営業職はこの基本を徹底しているので、本記事を読んでから少しずつご自身の営業にも取り入れていって欲しい。

 

営業は買う気にさせるのが仕事。営業すべきお客さまを見極めろ!

※本記事では以前紹介した「営業プロセス」の記事を前提に書いているので記事の内容がわかりくい場合はそちらを参考にして欲しい。

量販店の店舗に立っているといろいろなお客様を目にする
①ふらふら店舗を見ているヒト
②あるカテゴリーの商品のオススメを聞くヒト
③特定の商品のありかを聞いてくるヒト

この中で、最も早く商品を買ってくれるヒトは誰だろうか?

多くの場合、最も早く商品を買ってくれるヒトは「③特定の商品のありかを聞いてくるヒト」である。買う商品や目的が既にできあがっており、商品の条件(価格など)を調査している段階だ。お客様も仕入れという観点で以前紹介した営業プロセスに沿って行動しており、このお客様は価格交渉のフェーズにいる。

それでは、最も営業すべきお客様はどれだろうか。

結論から言うと「①ふらふら店舗を見ているヒト」である。理由は営業による購買意思への影響度が最も高いためだ。簡単に言うと特定の商品や価格に対して強い意志がないため、営業をすることで買わないが買うに変化する可能性が最も高いためだ。

先述した②と③のお客様は大抵、ニーズ喚起~価格交渉のフェーズにいる。よく考えてみるとそうであろう、「○○の売り場はどこにありますか?」というお客さまは購入するものがある程度決定しているはずだし、「○○の内、オススメは何ですか?」と聞いてくる客さまはニーズ(必要性)を既に感じていてその中で、どれが一番自分のニーズに合っているか確認する段階にある。

営業という仕事はお客様に商品をより多く届けることが生業だ。お客様が欲しがっているものを手渡すのは自動販売機でもできる。営業という仕事をヒトがやる意味は①の客をどれだけ購買までつなげられるかにかかっているのだ。

 

営業術は恋愛術と同じ。求めるではなく求めさせろ!

お店に入るとやたらめったらしゃべりかけてきて興味のない商品を説明したがる店員をウザイと感じたことがあるはずだ。このような店員は典型的なダメ営業マンである。恋愛をするときに一方的に好きだ付き合ってくれといって、上手くいったためしがない(恋愛する気がない(まったく買う気がない)ヒトに対しては時として有効であるが)。

大抵、ヒトを好きになる流れはふとした出会いの後、ちょっとした共通を感じて、アリかもと思ってるところでお互いの良い部分を見せ合い、気持ちを高めた上で成約に向かう。

上記の図のように営業と恋愛は似た流れをとっている。営業を恋愛に変換して考えると冒頭に述べた営業プロセスをしっかり遵守する重要性について認識いただけるだろう。

例えば、出会い(新規訪問)。先ほど触れた内容に近いが、初対面の相手が自分のことをめっちゃアピールしてくるヒト(価格交渉(特にいい条件であることを説明するフェーズ))だったらどうだろう。あなたが女性であれば、「なんだこのナルシスト、キモい!」となるだろうし、男性であれば、「こいつめっちゃぶりっ子だな、鏡見ろよ」となるだろう。1回会って、少なくとも好印象であればあまり感じないのに不思議なものである。

次に、恋愛トーク(ニーズ喚起)。「普段何してるの?」や「趣味とかある?」のようなトークだ。これは一義的に定義は難しいが何かしらの共通項を探して、そこに自分がいることを想起させる効果がある。こんなときに「私、最近ヨガやってるうんだー」、「おれゴルフにはまってて」といった自身の説明(商品説明)ばかりしてるヒトがもてないのは誰でもわかるだろう。たまたま、共通項であったら刺さる可能性もあるが、明らかなインドアな人にアウトドアな趣味ばかりであることをアピールしてもしょうがない。無難な質問を投げて相手の特性を知るべきなのだ。相手の特性を理解した上で自身も同じ趣味があるなどの演出をすることがもてる人の上等手段である。

このように、営業も同様でひとつひとつのプロセスを認識して、着実にクリアして制約に結ぶべきなのだ。営業プロセスのそれぞれの目的は以下である。

新規訪問:お客様に自分(営業職)の存在を認知ってもらう事
ニーズ喚起:欲しいかも、したいかもという衝動を植え付けること
商品説明:醸成されたお客様のニーズに合ったものである事を認知してもらうこと
価格交渉:お客様の努力によって最良の条件を引き出したと思わせること
契約締結:合意事項を誤りなく再合意し、営業活動をクロージングすること

 

営業はシミレーションゲーム。目的別にパラメータを用意しよう

とはいえ、周りを見ている購買しそうな客、つまり「②特定の商品のありかを聞いてくるヒト」ばかりを捕まえて営業成績を上げている人がいるのでそんなことやってられないと思う方も多いだろう。

営業職は結果がすべてのケースが多いのでわからないでもない。しかし、安心して欲しい。そのような人たちは結果が一次的であるか、商品力で売っているに過ぎない。数打ちゃ当たる戦法のパリピや雰囲気美男美女は20代後半からはあまりモテないのと同様に、営業もちゃんと考えて基礎を徹底する人が勝つ仕組みになっている。ココで言う基礎とは、前章で述べたような適時適切な相手を見た営業をすることだ。つまり、営業プロセスを理解してしっかり必要なアクションを遵守することである。

ここでひとつ恋愛と営業が違うことを述べるとすれば、恋愛と違い営業は数を売ることが重要な成功要因であることだ。店舗職員であれば、レジに向かいそうなお客様に目を配りながら、ふらふらしているおばさんと話していることが重要になる。自身のリソース(捌けるお客様の数)を把握した上でそれぞれのプロセスにいるお客様をストックして状況を把握しているべきなのだ。

もし仮に、周りに本当に優秀な営業職がいるのであればその人は必ず自身の抱えている顧客がどのような状況にあり、商品を買ってくれるまでどれくらいの道のりがあるかを把握しているはずなので、聞いて確かめてみて欲しい。

 

好感度パラメータを意識して顧客を管理しよう

本記事では営業プロセスをしっかり把握して、その目的を遵守する重要性を説いてきた。
もし、クライアントを抱えていて、クライアントの状況を整理してないならば、是非本記事で説明したことを実施して役立てて欲しい。
具体的には営業プロセスのどのフェーズにクライアントがいるかを整理して、次のフェーズに持っていくにはどうすれば良いかを書き出す。
そして、次のフェーズを実施する期限を設定する。これだけだ。次のフェーズへの進むイメージがわかない場合でも本作業を実施して欲しい。次のフェーズに進むクライアントであれば、早くするに越したことはないし、そうでないクライアントであった場合は営業時間を掛けるだけ無駄なのだから。
このサイクルを徹底すれば、あなたは確実にトップ営業として躍り出ることだろう。

エクセル2016チェックボックスの作成と簡単な大きさの変更 | エクセルテクニック基礎編
エクセル2016チェックボックスの作成と簡単な大きさの変更 | エクセルテクニック基礎編 1024 709 Biz Tips Collection

社内アンケートや調査アンケートの作成時にチェックボックス(レ点)を利用することがあるだろう。アンケートの内容が決まっているのに、いざエクセルに落とし込むと使い慣れていない機能を多く利用することになるので作成に一苦労する。そんな中でつくり方がわからないとよく問合せを受けるのがExcelのチェックボックスの作り方とその大きさの変更方法だ。他者に見せることが前提の資料であるため、その体裁を整える必要があるが特に使い方がわかりづらい。Webで調べるとマクロを編集してなど小難しいことばかりでてくる。簡単に体裁を整えたい方は頭を悩ませているはずだ。今回はチェックボックスの作成方法とその大きさの整え方について解説する。

なお、大きさの変更については後半に記述しているのでそちらが気になる方は前半の作成方法は読み飛ばしていただきたい。

 

複数回答可のアンケート項目に必要なチェックボックス(レ点)

アンケートを作成する際、その回答を簡単にするために選択式やチェックボックス式を利用する。特にチェックボックス式は複数回答を可能とする際に利用される。

エクセルの初期設定では画面に、チェックボックスを挿入するボタンがない。そのため、まずはチェックボックスを挿入するボタンを出現させる準備が必要となる。

 

①:作業画面最上部のセーブボタンの横になる▼ボタン(クイックアクセスツールバーのユーザー設定ボタン)をクリックする

 

②:出てきたメニューの「その他のコマンド(M)」をクリック

 

③:Excelのオプションというウインドウが出てくるので、左端の「クイックアクセスツールバー」をクリック

 

④:「コマンドの選択(C)」下のプルダウンリストをクリックするとメニューが出てくる

 

⑤:そのまま、「リボンにないコマンド」をクリック

 

⑥:出てきたメニュー中に「チェックボックス(ActiveXコントロール)」をクリックする。右隣の四角内に「チェックボックス(ActiveXコントロール)」という項目が出現したのを確認してから「OK」ボタンを押す

 

⑦:最初の▼ボタンの横にレボタンが出てくるのでそれをクリックすればチェックボックスの作成完了だ

 

チェックボックスの大きさの変更

ココで作ったチェックボックスは大きさを変更しても中身のボックス自体の大きさは変更されない。これが皆さんの悩みの種だ。以下では、3ステップで大きさが変更される方法を解説する。

 

①:チェックボックスを1セル分にあわせたら、チャックボックスで右クリックを押し、「コントロールの書式設定」をクリック。

 

②:「コントロールの書式設定」をプロパティタブに切り替え、「セルに合わせて移動やサイズを変更する」を設定、OK。

 

③:あとはセルの大きさを変更するだけ

 

体裁を整えて、回答率の高いアンケートを作成しよう

アンケートの回答率は答えやすさに直結する。今回説明したチェックボックスの作成やその大きさの変更はアンケートの答えやすさに関連する部分なのでしっかり抑えておきたい。
また、このような細部へのこだわりは必ず将来評価につながるのでしっかり、習得しておこう。

BATNA(バトナ)の本当の意味とは?実践方法とZOPAとの関係 | 交渉フレームワーク
BATNA(バトナ)の本当の意味とは?実践方法とZOPAとの関係 | 交渉フレームワーク 1024 685 Biz Tips Collection

BATNAは交渉相手の心理を読むフレームワークだ。交渉はいわば心理型ゲームともいえる。将棋・チェスといったボードゲームからカードゲームや格闘系ゲームなど、対戦相手の心理を読み取り最適な一手を出すゲームと同種である。今回はBATNAを学び、ビジネス交渉をより優位に進める手立てを解説しよう。

なお、本章で触れる「交渉フレームワーク「ZOPA」の使い方|コレであなたも交渉上手」について確認したい方は本リンクを辿って欲しい。

 

BATNAとはBest Alternative to a Negotiated Agreement

BATNAとはBest Alternative to a Negotiated Agreementの略称である。日本語で調べてみると交渉学では不調時対策案などともっとわかりにくい言葉がでてくる。

一言で言うと、BATNAは「交渉で合意できなかった場合の最も望ましい代替案」のことだ。自分にとっては、最悪交渉決裂してもこうすればいいや、という代替案である。逆に、交渉相手が交渉が決裂した場合にとる可能性が最も高い行動のことである。

例えば、商品Aの価格交渉をしているとする。最悪、自分は別で同様の製品を3,000円で買えるとわかっていれば、それ以上高いようであれば交渉を決裂させてもよい。逆に相手の立場に立っても、相手のBATNAを把握できていれば、相手の承諾する金額の最低ラインがわかる。

 

BATNAの実践方法・本当の使い方

「交渉が決裂した場合にとる可能性が最も高い行動」がわかったところで何をすれば良いかわからない。そんな方も多いのではないだろうか?これがフレームワークの難しいところである。ココからは交渉フレームワーク「BATNA」の利用法について解説する。
交渉フレームワーク「BATNA」の目的は、交渉相手と自身それぞれの選択肢を洗い出すことだ。多くの方がいざ交渉を前にした時にできていないことなので一歩立ち止まって考えるだけで大きな差が出てくる。

①:とりうる選択肢の列挙
自身と相手のとることができる選択肢を列挙する。例えば、自身の場合は他に売り手があるかどうか?逆に相手の場合は他に買い手があるかどうか?選択肢の中には自分で作ることや中古品を買ったりすることもある。このフェーズはあくまで洗い出しなので、ブレインストーミングのように実施して欲しい。

②:選択肢の整理
前フェーズで行った「とりうる選択肢の列挙」で出てきた案を採択した場合の影響を定量的・定性的に分析して欲しい。金額やリスク、手間、他のモノへの影響などの要素が浮かびあがってくるはずである。

③:BATNAの決定
「選択肢の整理」で浮かびあがった要素の交渉締結の最低条件を決定し、それぞれのBATONAを決定していく。ココで注意して欲しいのはそれぞれの要素のに相関関係がある場合だ。例えば、本当は新品が欲しいけど、800円以下なら中古でも良いみたいな状況のことである。この場合、要素を仮置きしてこの条件あればAのようなシミレーションを行ってほしい。忘れがちであるが、交渉の要素が複雑である場合のほうが多く、このシミレーションの作業が交渉締結のための最低条件発掘のためのBATNAの真髄と言えよう。

④:BATNA以下の条件で合った場合のアクションの決定
交渉によってBATNAを達成できなかった場合にどのようなことを実行するかを明確にしておくことも重要だ。これにより、一定の条件以下であった場合に合意しないスタンスを自身の中で明確にすることができるので、条件の変更による心の揺れも防止できる。

重要なのはどのプロセスも自分だけでなく、相手についても実施することだ。相手が想像しにくい場合は、相手の肩書きや職種、年代が近しいなど、属性の近い人物などにヒアリングするのも手だ。実際M&Aの実務現場ではそのようなヒアリングを行うこともある。

また、BATNAは状況の変化によってすぐに変わる。株の市場価格の変動の激しさと同様に周辺環境の変化によって意思決定要素は変わるのである。そのため、交渉現場を迎えるたびにBATNAの把握は都度してほしい。

 

BATNAとZOPAの関係

前述した要素を洗い出して、売り手と買い手のBATNAを並べてみると、価格以外を含めた締結可能なラインが見えてくる。これがZOPAである。以前の記事でZOPAを「売買が成立可能な価格帯」と表現したが、厳密には価格以外にも意思決定に関係する交渉条件はあるので本記事を読んだ方はZOPAの定義をリバイズしておいて欲しい。

 

BATNAを意識するだけで変わってくる

心理型ゲームは以下の順番でプレイヤーレベルが上がっていく。
B:自身のやりたい戦術を確定するレベル
A:相手のやりたいことを予測する
S:相手のやりたいことを予測した上で対応した戦術に組み替える

面白いことにプレーヤーの割合は
B:A:S=20:4:1
程度になるといわれている。冒頭に述べたように交渉においても心理ゲームと同様のことが言え、筆者がこれまで交渉に関するインタビューをしてきても実はほとんどの方がBにいる様に見受けられる。BATNAを意識して書き出すだけで、Aのレベルがどのようなものか理解できるはずなので、一歩上を目指して、より良い交渉を心がけていって欲しい。

できる営業の真似が難しいのは営業プロセスを知らないからだ!身に着けておくべき営業プロセスの知識
できる営業の真似が難しいのは営業プロセスを知らないからだ!身に着けておくべき営業プロセスの知識 1024 683 Biz Tips Collection

営業職を感覚的な業務と捉えられているは典型的なダメな例だ。できる営業職は必ず共通点が存在していて、営業力の強い組織は優秀な営業職のナレッジを共有できる体制を整えている。しかし、いざ自分ができる営業職の真似をしようとするとどうもむずかしい。今回は営業という仕事を分析する際に必須となる営業プロセスについて解説する。営業のコツがいろいろあることは皆さんも想像つくとこだろうが、そのコツが適切なタイミングで実効されているかが営業では大きな差となる。あなたの身近な優秀な営業職は営業のコツをどのプロセスで実施しているかを知ろう。

 

営業の基本ステップは5ステップ

営業という仕事は5ステップに分けられる。「新規訪問」、「ニーズ喚起」、「商品説明」ここまでは多くの人がイメージできるだろう。ではその先の2つのステップはなんだろうか。

上記の図の通り、残りの2ステップは「価格交渉」、「契約締結」である。表現の仕方はどうあれ、営業という仕事はこれらのプロセスを基本的に通る。会社にとって業務管轄(職掌)は異なるかもしれないが、会社から見て商品を仕入れたり、仕入れをしたりする仕事はここまでで完結といえよう。

わざわざ、プロセスを分けて紹介したのには理由がある。それは後の二つのプロセスも他のプロセスと同様に重要であるにも関わらず、意識されることが少ないからだ。日本では他国に比べてBtoCの取引での価格交渉が少ない。価格交渉への馴染みがないため、プロセスに大きな隔たりが出来、以降のクロージングのプロセスの意識も薄くなっていると考えられる。

違いと重要性を理解する為にも各プロセスを簡単に説明する。

 

「新規訪問」は別名ドアノックとも呼ばれる

初めてのお客様と接点を持つプロセスの事をいう。このプロセスの目的は、お客様に自身の存在を認知ってもらう事だ。ここでは特に商品を買ってもらおうとせず、また会ってくれる関係を築く事が重要だ。あの人イイひとだね、面白い!と言った個人の評価を上げることに注力しよう。

 

次は「ニーズ喚起」

このプロセスは文字通り営業商材に関するアクションをお客様がしたいと思えるような状況を作る事だ。目的は欲しいかも、したいかもという衝動を植え付けること。ここで重要なのは押し付けない事。まだ、商材をお客様が認識する必要はなく、商材が必要性を認知する事が重要だ。お客様が能動的に必要性を感じる様に促すというイメージだ。具体的な方法は別の機会に紹介するが、買う気がない状況の人にあからさまに営業をかけるのは好手とはいえない。

 

ここにきて初めて、「商品説明」である

「商品説明」のプロセスは温まったニーズが出来た所で紹介する。このプロセスの目的は商品が醸成されたお客様のニーズに合ったものである事を認知してもらうことだ。その際に、重要なのは出会いの演出だ。この商品はこんなに良い商品なんです、買って下さい。ではなく、醸成したニーズを的確に捉えた商品に出会ったと思わせるのだ。優秀な営業職は売るのではなく、買わせるのだ。

さて、次からは忘れがちなプロセス。

 

まずは「価格交渉」

ここでいう価格交渉とは言わば条件交渉だ。値引きだけではなく、個数や支払い時期等も含まれる。(詳しくは「まずは基本を知る!ビジネスのためにネゴシエーション(交渉術)を学ぶ①」を読んで欲しい。)ここの目的は、お客様の努力によって最良の条件を引き出したと思わせることだ。

 

最後に「契約締結」だ

契約締結の目的はこれまでの合意事項を誤りなく再合意し、営業活動をクロージングすることだ。そのため、お客様の気分が変わらない様に最短でかつ間違いなく結ぶ必要がある。よく、契約になると法務部や異なる担当者が出てくることがある。仮に出てきたとしても営業職主導で完結まで持って行くべきなのだ。商材が複雑だったり、金額がたかければ高いほどお客様の気は変わり安くなる。そのような商材ほど、営業職がしっかりしているのはこの様な要素を組織的に気を使っているからだ。

 

プロセスを知り、その目的を抑えることが重要

ココまで触れてきたように営業は大きく5つのプロセスに分かれる。それぞれ目的が異なるので実施すべきことも違う。自身の営業力を把握したり、優秀な営業職の真似をしようとする際もがむしゃらに行うのではなく、各アクションがどのプロセスに対応するアクションであるかを把握して分析を行うようにしよう。

新規訪問:お客様に自分(営業職)の存在を認知ってもらう事
ニーズ喚起:欲しいかも、したいかもという衝動を植え付けること
商品説明:醸成されたお客様のニーズに合ったものである事を認知してもらうこと
価格交渉:お客様の努力によって最良の条件を引き出したと思わせること
契約締結:合意事項を誤りなく再合意し、営業活動をクロージングすること

 

嫌いな議事録で評価をあげろ!できる奴の議事録はこうなっている!
嫌いな議事録で評価をあげろ!できる奴の議事録はこうなっている! 1024 618 Biz Tips Collection

議事録は嫌い。誰が書いたって同じ。ソウ思っている方は多い。しかし、評価を上げるために議事録をキッチリ仕上げることは出世の登竜門と考えるべきだ。この記事ではなぜ議事録を出世の登竜門と捉える必要があるか、どのような議事録があるべき姿か?作った議事録をどのように共有すべきかについて解説していく。
この記事を読み終わるころには議事録を率先して書きたくなるだろう。

 

議事録は出世の登竜門。率先して自分の仕事にしよう

議事録は誰が書くのか。身近なMTGの議事録を書く人物を思い浮かべて欲しい。会議体によってことなるケースはあるが立場が下位であるヒトが書くケースが多いと思う。それは議事録ぐらいできて当然だ、誰でもできると思われているからだ。しかし、考えてみて欲しい議事録を書く人物を指定するのは誰か?そう、基本的に会議のオーナーだったり、会議の全体像を把握している人物でアルケースが多い。
つまり、どういうことか?議事録ぐらいできて当然だ、誰でもできると思って指名しているのは出世した人物なのである。要は能力が高く、既に評価されている人物が自分の過去と比較し、当然できるだろうと考えて振っている仕事なのだ。

一方で、議事録の実態はどうか?様々な案件に入り簡単なMTGの議事メモから一部上場企業の取締役会の議事録まで書いた経験のある筆者からすると、ほとんどの議事録がイケていない。つまり、会議のオーナーや参加者は不満の声を耳にしているというのが実態だ。

なぜ、このような事態が起きているのか?それは、議事録とは本当は大変高度な仕事であるにも関わらず、会社で能力の高い優秀な人物が誰にでもできる仕事と考えて、その考えが組織全体に蔓延しているからだ。

 

なぜ、議事録は難しい仕事なの?

議事録が難しい仕事といった理由は簡単だ。それは本来的に議事録はその会議内容のすべてを理解できていなければ書くことができないものだからだ。後述するが議事録は参加者がどのような思惑で発言をしているかを推察し必要な補足をして誰にでもわかる文章にする必要があるのだ。それだけ難しい仕事なのに議事録という仕事に対する期待値が低いのは残念なことだができるヒトも少ないのでそこにチャンスがある。

 

議事録のあるべき姿

現在の職場環境の中で最も身近な自分の出ていない会議の議事録を見て欲しい。利用された資料の簡単な説明とその説明への質問、状況がわからないが資料に載っていない物事に関するあまりつながりのない議論などという内容になっているのではないだろうか?はっきり言ってそのような議事録はダメダメだ!

議事録の目的は何か?議事録は会議の内容と次の会議へ向けた必要事項を証明することが目的だ。そして、会議には欠席の者が必ずいるので居なかった人物にも確実に分かる内容で記載する必要がある。これが議事録の最低条件だ。

人の記憶とは曖昧なもので、会議が終わった直後からその記憶は曖昧になっていく。2、3日前の自分で書いた議事メモを見直した時、何が書いてあるか分からなかった経験は無いだろうか?議事録を書く際には2、3日以降の自分でさえも会議欠席者になってしまうと捉えて置いてほしい。

また、ビジネスの最低限のマナーである簡潔にわかりやすくも重要だ。議事録の読者は基本的に職階が高く、多くの会議に出席している。長編大作小説のような議事録を書いても読む気にならない。必ず、冒頭に要点をつかめるわかりやすい内容を記載しておこう。

以下、あるべき議事録の構成を紹介する。

この中で最も欠けがちなのは要約の項目である。前述したとおり、ビジネスにおいてはこの項目が最も重要だ。逆にこの部分さえしっかりしていて、内容が間違っていなければ議事録のレビューワーは詳細まで目を通すことは少ない。要約の項目で会議の全体を要約した文章を書いてあるケースもあるが、発散した会議でそれは難しい。例であげたように「決定事項」、「To-Do」、「顕在化した課題」、「顕在化したリスク」などの項目分けして記載してあげよう。

なお、「決定事項」、「To-Do」、「顕在化した課題」、「顕在化したリスク」の項目分けは書くべき優先度順に並んでおり、これだけ抑えていれば十分といえる内容でもある。そのため、フレームワークにようにとらえ記載を心がけるだけでも優秀な人間としての評価はもらえるだろう。

 

議事録職人のメリットは会議の結果を決められること

会議では結論ができたのか曖昧な状態で議論が終わったりすることがよくある。このような場合、最も困るのが前に進めることができないことだ。会議の結論を捏造することは許されないが、曖昧な状況を会議外で調整し議事録として取り込むことで決定事項として取り扱うことができる。
また、決定事項を管理する立場にあるので多くの会議参加者のポジションや発言の意図もわかるようになるので社内政治をするために必要な情報を最も多く収集できるといってよいだろう。

 

書いた議事録の共有の仕方

議事録の面倒な点として、共有後の議事録の修正がある。通常議事録は書き下ろした後、会議出席者の承認を持って完成となる。上位者の多い会議では今後の議論において不利になるなどを考慮し、自身の修正を求めてくる参加者も多い。タスクとして議事録を早急に完成させたいことを考えると最も発言の多かった人物に直接対面して確認をするのが妥当だろう。もっと言えば会議の直後に会議室を出て行く前につかまえて確認をとろう。

 

議事録を制するものは会議を制す

企業という組織の中で会議は必須である。会議によって基本的な会社の意思決定が行われるといっても過言ではない。前述したようにヒトの記憶は曖昧なので、会議の内容を記録する議事録を書くという仕事はそれだけ重要な立場といえよう。彼・彼女に議事録を任せていれば安心だ。そのようなポジションを確立しておけば、内容を記録するという機械的な仕事ではなく、会議のオーナーとほぼ同等な立場で会議や会社と付き合うことができるようになるはずだ。
最後にもう一度いっておく。

「議事録を制するものは会議を制す」

コンサルタントはエクセルワークが苦手。まずはエクセルワークの基本を理解しよう
コンサルタントはエクセルワークが苦手。まずはエクセルワークの基本を理解しよう 1024 684 Biz Tips Collection

コンサルティングファームと投資銀行に勤めてわかったことは、コンサルタントはエクセルワークが苦手ということだ。きれいな資料を作ってクライアントにプレゼンをしているコンサルタントたちは資料の見せ方において他のビジネスパーソンに比べて優位性があるものの、いざエクセルワークとなると素人同然になる。コレはエクセルをあくまで計算や管理表といった内部検討資料として利用しているためだ。おそらく、ビジネスパーソンの多くは同様の課題を抱えているだろう。本記事では、何に気をつければエクセレントなエクセルワークを実施できるか?といったことについて解説していくものとする。

 

Excel workの位置づけ

ほとんどの会社はMS-Officeを導入しており、その主要3ソフトである「Word」、「Power point」、「Excel」は業務の基本として浸透している。Excelは表計算ソフトなのでパワーポイント等の他の資料用のグラフを作成するために利用したり、数値分析を行うために利用されているので、実は最も表に出てきにくいツールといえる。

いざ、エクセルの見せ方や利用法についてスキルアップしようとしても、
・適切なテンプレートが見つからない
・表に出てくる他社資料がないので参考にできない
・進捗管理用のエクセルしかイメージがない
といった理由からエクセル資料のフォーマットが会社によってまちまちであったり、効率的な利用法が標準化されていない状況になっている。しかし、だからこそエクセルの基本原則を学ぶことは簡単に差別化できる最短ルートだと考えて欲しい。

 

エクセルを利用する際の基本スタンス:
「報告」と「共同作業」を意識

ココではエクセル作成における心得に触れていくものとする。業務全般について言えることだが、会社での業務は必ず「報告」と「共同作業」が含まれる。エクセルを利用した場合もこの点についてちゃんと意識をすべきだ。
冒頭で述べたとおりコンサルタントだったとしても、この辺をおろそかにしているケースが多い。これは「報告」や「共同作業」を意識していないメモ書きのようなエクセルが横行しているということだ。想定しているよりも自分の作成したエクセルを他人が見る機会は多い。自分が作成したエクセルを2週間まったく開かずに離れた後エクセルを見て欲しい。「報告」や「共同作業」を意識できていないエクセルだった場合、読解は非常に困難になっているはずだ。2週間後の自分も他人と捕らえるべきなのだ。
それでは「報告」や「共同作業」を意識したエクセルを作成するにはどうしたらよいのだろう。ファイルの利用者と閲覧者双方が見やすい/理解しやすい作り方を意識することが重要だ。そのためにはエクセルを論理的かつ見やすく作成する。報告者を意識してピラミッドストラクチャーに沿った形で報告し、ただの数値の羅列にならないように意識する。また、他の作業者にもわかるようにロジックツリーで展開したように構造的に表を作成することだ。ピラミッドストラクチャーやロジックツリーについては別の記事で紹介するのでそちらを参考にしてほしい。

いずれにせよ重要なことは「報告」や「共同作業」を意識して常に論理的かつ見やすくエクセルを作成することだ。

 

見やすい表を作るための基本原則

最後に見やすい表を作る他の基本原則を解説する。基本原則は2つのみで単純だ。

原則①:カラムの流れが論理的な流れになっている

人の視線はモノを見る時、決まった流れがある。パワーポイントの作成時に意識する流れと同様、表を作成する時も流れを意識する。表は左から右へ、上から下へ見ていくので、その流れを論理的な構成になるようにすべきだ。

原則②:不必要な情報は削除する

表を作成する際、アレもコレもと情報過多になってしまいがちだ。しかし、あくまで人が見ることが前提の資料。ノイズを極力削除するのが重要となる。数字や項目だけでなく、文字のサイズ・線・色づけ等についても不必要な情報を極力減らすのが見やすい表を作るコツだ。

 

エクセルの「報告」と「共同作業」における小技

基本原則は、解説の通りだ。他にもちょっとした小技はいくつかあるので紹介しよう。

むやみにセルの結合をしない

エクセルを作成していると構成の変更やセルの並び替えが発生したり、フィルターを使って一部の内容だけ見たり、といったことがあるだろう。セルを結合してしまうと、構成変更、並び替えやフィルターがうまくできなくなってしまう。ほとんどファイルをいじる可能性がなく、セルを結合しないと見栄えが悪い場合以外は、できるだけしない方がよい。
フィルターや昇順を使って確認される可能性のある表であれば、複数のセルの内容が同じでも、結合でなくそれぞれ同じ内容を記載した方が使い勝手がよい。
また、表頭などで1つの内容を複数セルにまたがって記載したい場合は、結合しないでもやり方がある。以下の通りだ。
対象の複数セルを右クリック⇒セルの書式設定⇒配置⇒横位置の中から「選択範囲内で中央」を選択

 

提出する際は、シートの左上のセルを選択した状態で保存する

報告で送ってもらったエクセルを開くと、ランダムな位置のセルが選択されていることはよくあるだろう。どんな印象を受けただろうか。作業中のような間隔を受けたり、どこから見たらいいかわからなかったりしないだろうか。
ほんの小技だが、各シートの左上のセルを選択した状態で保存しておけば、開いた時にしっかり完了したファイルである印象を与えることができる。

 

シートを整理する

シートの整理で気にするのは二つだ。
・名前を付ける。
・余計なシート(空シートなど)は消す。
特に、シート数が多くなる場合は必須だ。シート数が少なくても、完成度が高い印象を与えられる。

 

基本スタンスを徹底してライバルに差をつけろ

冒頭に述べたとおり、エクセルは基本が重要にも関わらず、その基本を徹底している人は少ない。基本を徹底するだけで他の人と差別化できるので非常に費用対効果の高いツールといえよう。基本スタンスとして「報告」や「共同作業」の他者を意識し、基本原則を守って見やすい表を作ってほしい。