実務スキル

ビジネススキルの分類 | カッツの理論でスキルの種類を体系的に知る
ビジネススキルの分類 | カッツの理論でスキルの種類を体系的に知る 1024 685 Biz Tips Collection

ビジネススキルを伸ばしたい、と多くのビジネスマンが思うことだろう。また、部下のビジネススキルを評価して比較したい場合もある。しかし、ビジネススキルとは定義が曖昧で広い言葉だ。これをわかりやすく分類したのが、ロバート・カッツの理論だ。発表されてから長い時間がたったが、今でも成り立つ内容だ。ビジネススキルを整理することで、自分に何が足りていないか、何を鍛えるべきか、など見えてくるだろう。

 

カッツの理論は、ビジネススキルを大きく3種類に分類

カッツの理論は、当初管理職に必要なスキルを整理するために提唱されたが、その分類方法は管理職でなくても当てはまる。この理論では、ビジネススキルを、テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルの3つに分類している。

すぐれたマネージャーやビジネスマンは、これらの3つを全てある程度兼ね備えている。また、自身の立場によってどのスキルがより重要かなどが変わってくる。

まず、それぞれを解説しよう。

 

テクニカルスキルは、業務遂行能力

テクニカルスキルは、実務の実行のための能力だ。業務遂行のために必要な、専門技術や知識を含む。

例えば、PC操作やパワーポイント、エクセルを使いこなす能力。または、扱う自社商品の知識もそうだ。SEであれば、プログラミングスキル。会計担当者であれば経理・財務の知識も入るだろう。このように、必要となるテクニカルスキルは、会社や業務内容によって大きく異なる。

テクニカルスキルは、スタッフ(作業実行者)である以上は不可欠なスキルである。かといってマネージャーなら全く不要ではないというわけではなく、ある程度の業務知識は必要だ。また、技術職であれば最も重要な能力だ。

 

ヒューマンスキルは、対人能力

多くのビジネスの現場では、決まった業務の遂行だけで全てが回るわけではない。対人コミュニケーションが発生する。ヒューマンスキルは、対人コミュニケーションの能力だ。

しっかり報連相(報告・連絡・相談)していくことや、チームワークも含まれる。リーダーシップを持って仲間を動かしていくことや、営業の現場での交渉力、または社内での調整力もヒューマンスキルだ。相手の懐に入り、人間関係を築くのもそうだ。

誰でもある程度必要となる能力だが、特に営業や管理職であればより重要となるだろう。

 

コンセプチュアルスキルは、概念化能力

最後の一見分かりづらいが非常に重要なのが、いわゆる「概念化能力」と呼ばれるコンセプチュアルスキルだ。事象や状況を構造化して捉えたり、抽象的に考えるスキルのことだ。物事を抽象的に捉えることで、大量の情報や複雑な事柄を整理し、問題の本質的な原因を捉えれたり、将来を予測したり、ビジョンを描くことが可能となる。いわゆるロジカルシンキングといった思考法や、発想力などもコンセプチュアルスキルの重要な要素となる。

また、コンセプチュアルスキルは、他のスキルも強化する。例えば、議事録作成というテクニカルスキルを考えてみよう。概念化が苦手は人は、とりあえずフォーマットにある必要な全ての項目を暗記するだろう。コンセプチュアルスキルが高い人は、要は「どの会議だったか(日時、人など)」、「決定事項」、「ネクストステップ」がわかればいいのだろう、と抽象化してポイントを捕らえることができる。これが優れている人は、いわゆる「仕事の飲み込みの早い人」だ。また、話の内容をうまく構造化できるので、わかりやすい説明も得意で、ヒューマンスキルも向上する。

 

立場によって重要なスキルが変わる

立場が上がると、必要なスキルの比重が変わってくる。

実務担当者であれば、主に比重を置かれるのはテクニカルスキルだろう。1チームのリーダーであれば、ヒューマンスキルが重要になってくるが、まだ自身でも業務遂行できる能力が必要だ。ミドルマネージメント、経営者などトップマネージメントと階層が上がっていくにつれ、テクニカルスキルの重要性は下がっていき、まずヒューマンスキルが重要となり、次にコンセプチュアルスキルの重要度が上がっていく。

そんなスキルの重要度の変容をイメージで表したのが、以下の図だ。

自身にとって重要なスキルを見極めて強化しよう

ビジネススキルの3分類を整理すると以下の通りだ。
・テクニカルスキル=業務遂行能力
・ヒューマンスキル=対人能力
・コンセプチュアルスキル=概念化能力
また、立場によって、各スキルの重要度は変わってくる。

また、本ブログの分類も、テクニカルスキル=「実務スキル」もしくは「専門スキル・知識」、ヒューマンスキル=「対人スキル」、コンセプチュアルスキル=「思考スキル」と言い換えて、それにそった形になっているので、ぜひチェック頂きたい。

嫌いな議事録で評価をあげろ!できる奴の議事録はこうなっている!
嫌いな議事録で評価をあげろ!できる奴の議事録はこうなっている! 1024 618 Biz Tips Collection

議事録は嫌い。誰が書いたって同じ。ソウ思っている方は多い。しかし、評価を上げるために議事録をキッチリ仕上げることは出世の登竜門と考えるべきだ。この記事ではなぜ議事録を出世の登竜門と捉える必要があるか、どのような議事録があるべき姿か?作った議事録をどのように共有すべきかについて解説していく。
この記事を読み終わるころには議事録を率先して書きたくなるだろう。

 

議事録は出世の登竜門。率先して自分の仕事にしよう

議事録は誰が書くのか。身近なMTGの議事録を書く人物を思い浮かべて欲しい。会議体によってことなるケースはあるが立場が下位であるヒトが書くケースが多いと思う。それは議事録ぐらいできて当然だ、誰でもできると思われているからだ。しかし、考えてみて欲しい議事録を書く人物を指定するのは誰か?そう、基本的に会議のオーナーだったり、会議の全体像を把握している人物でアルケースが多い。
つまり、どういうことか?議事録ぐらいできて当然だ、誰でもできると思って指名しているのは出世した人物なのである。要は能力が高く、既に評価されている人物が自分の過去と比較し、当然できるだろうと考えて振っている仕事なのだ。

一方で、議事録の実態はどうか?様々な案件に入り簡単なMTGの議事メモから一部上場企業の取締役会の議事録まで書いた経験のある筆者からすると、ほとんどの議事録がイケていない。つまり、会議のオーナーや参加者は不満の声を耳にしているというのが実態だ。

なぜ、このような事態が起きているのか?それは、議事録とは本当は大変高度な仕事であるにも関わらず、会社で能力の高い優秀な人物が誰にでもできる仕事と考えて、その考えが組織全体に蔓延しているからだ。

 

なぜ、議事録は難しい仕事なの?

議事録が難しい仕事といった理由は簡単だ。それは本来的に議事録はその会議内容のすべてを理解できていなければ書くことができないものだからだ。後述するが議事録は参加者がどのような思惑で発言をしているかを推察し必要な補足をして誰にでもわかる文章にする必要があるのだ。それだけ難しい仕事なのに議事録という仕事に対する期待値が低いのは残念なことだができるヒトも少ないのでそこにチャンスがある。

 

議事録のあるべき姿

現在の職場環境の中で最も身近な自分の出ていない会議の議事録を見て欲しい。利用された資料の簡単な説明とその説明への質問、状況がわからないが資料に載っていない物事に関するあまりつながりのない議論などという内容になっているのではないだろうか?はっきり言ってそのような議事録はダメダメだ!

議事録の目的は何か?議事録は会議の内容と次の会議へ向けた必要事項を証明することが目的だ。そして、会議には欠席の者が必ずいるので居なかった人物にも確実に分かる内容で記載する必要がある。これが議事録の最低条件だ。

人の記憶とは曖昧なもので、会議が終わった直後からその記憶は曖昧になっていく。2、3日前の自分で書いた議事メモを見直した時、何が書いてあるか分からなかった経験は無いだろうか?議事録を書く際には2、3日以降の自分でさえも会議欠席者になってしまうと捉えて置いてほしい。

また、ビジネスの最低限のマナーである簡潔にわかりやすくも重要だ。議事録の読者は基本的に職階が高く、多くの会議に出席している。長編大作小説のような議事録を書いても読む気にならない。必ず、冒頭に要点をつかめるわかりやすい内容を記載しておこう。

以下、あるべき議事録の構成を紹介する。

この中で最も欠けがちなのは要約の項目である。前述したとおり、ビジネスにおいてはこの項目が最も重要だ。逆にこの部分さえしっかりしていて、内容が間違っていなければ議事録のレビューワーは詳細まで目を通すことは少ない。要約の項目で会議の全体を要約した文章を書いてあるケースもあるが、発散した会議でそれは難しい。例であげたように「決定事項」、「To-Do」、「顕在化した課題」、「顕在化したリスク」などの項目分けして記載してあげよう。

なお、「決定事項」、「To-Do」、「顕在化した課題」、「顕在化したリスク」の項目分けは書くべき優先度順に並んでおり、これだけ抑えていれば十分といえる内容でもある。そのため、フレームワークにようにとらえ記載を心がけるだけでも優秀な人間としての評価はもらえるだろう。

 

議事録職人のメリットは会議の結果を決められること

会議では結論ができたのか曖昧な状態で議論が終わったりすることがよくある。このような場合、最も困るのが前に進めることができないことだ。会議の結論を捏造することは許されないが、曖昧な状況を会議外で調整し議事録として取り込むことで決定事項として取り扱うことができる。
また、決定事項を管理する立場にあるので多くの会議参加者のポジションや発言の意図もわかるようになるので社内政治をするために必要な情報を最も多く収集できるといってよいだろう。

 

書いた議事録の共有の仕方

議事録の面倒な点として、共有後の議事録の修正がある。通常議事録は書き下ろした後、会議出席者の承認を持って完成となる。上位者の多い会議では今後の議論において不利になるなどを考慮し、自身の修正を求めてくる参加者も多い。タスクとして議事録を早急に完成させたいことを考えると最も発言の多かった人物に直接対面して確認をするのが妥当だろう。もっと言えば会議の直後に会議室を出て行く前につかまえて確認をとろう。

 

議事録を制するものは会議を制す

企業という組織の中で会議は必須である。会議によって基本的な会社の意思決定が行われるといっても過言ではない。前述したようにヒトの記憶は曖昧なので、会議の内容を記録する議事録を書くという仕事はそれだけ重要な立場といえよう。彼・彼女に議事録を任せていれば安心だ。そのようなポジションを確立しておけば、内容を記録するという機械的な仕事ではなく、会議のオーナーとほぼ同等な立場で会議や会社と付き合うことができるようになるはずだ。
最後にもう一度いっておく。

「議事録を制するものは会議を制す」

マウスなしで超スピード操作!エクセル魔人のショートカット9選
マウスなしで超スピード操作!エクセル魔人のショートカット9選 1024 684 Biz Tips Collection

誰でも社会人になって1人は見たことがあるであろうエクセル魔人。マウスをほとんど使わず、すごいスピードでエクセルが出来上がっていくのを横で見たことはないだろうか。そんな魔人と一般人の大きな違いは、基本的なショートカットを使いこなしているかどうかだ。ここでは、エクセル操作が便利にすばやくなる、基本操作に関わるショートカットを9個紹介する。

Ctrl+やじるしでスピード移動

まず基本的なのが、このショートカットだ。マウスを使わずすばやく操作するには、必要なセルにすばやく移動する必要がある。そこで必須なのが、このショートカットだ。

Ctrl + やじるし:次の空白か記載されたセルまで移動

このショートカットは、やじるしの方向へ、何かにぶつかるまで移動する。空白セルからの移動であれば、何か記載されたセルまで移動する。記載されたセルからの移動であれば、次の空白に当たるまで移動する。ポケモンの氷の上での移動だと思えばいいだろう。
一部のプロは、Ctrl+やじるしで移動をする前提で、表を作る段階から空白の行を配置したりすることもある。
具体的な一例を紹介する。Ctrl+やじるしの欠点として空白のセルが存在するとそこで移動がとまってしまう。なので、エクセル魔人は基本的に空白セルをつくらない。しかし、空白セルはどうしてもできてしまう。そんなときに利用されるTipsだ。
解決策は簡単。表の周囲を「*」で囲うことだ。コレにより空白セルが合ったとしてもCtrl + やじるしを連打し、最終行(列)に行ってしまっても一発で最終行(列)に戻ってくることができる。

Shift+やじるしで複数セル選択

Shift+やじるし:Shiftを押しっぱなしにして、複数セルを選択

Shiftを押している限り、やじるしで移動したセルを全て選択状態にできる。
これは、先ほどのショートカットと合わせて使用されることも多い。
Ctrl+Shift+やじるしで、表の中の1つの行や列をまとめて選択できる。

Ctrl+R、Ctrl+Dで隣のセルをコピー

Ctrl+スペース:今選択しているセルの列を全て選択
Shift+スペース:今選択しているセルの行を全て選択

列や行を一瞬で丸ごと選択するショートカットだ。
Shift+スペースの場合は、半角入力になっていないと機能しないので、要注意だ。
使い方は色々あるが、一番よく使うのは次に紹介するショートカットとの組み合わせだ。

Ctrl+プラス(+)、Ctrl+マイナス(-)で、行や列を追加・削除

Ctrl+プラス(+):選択している行や列を追加
Ctrl+マイナス(-):選択している行や列を削除

このショートカットで、行列の追加・削除がすぐにできる。なれると、マウスで選択して右クリックで追加するよりもよっぽど早くなる。
列や行を丸ごと選択していないと使えないのでそこは注意しよう。
また、通常のキーボードでは、shiftも一緒に押さないとプラス(+)を選択できない。

Ctrl+Shift+Lでフィルターを追加

Ctrl+Shift+L:フィルター追加

データの表を作っていると、よく使うのはフィルターだ。これもショートカットですぐに追加できる。
普通に使えば、選択しているセルの行を、範囲を自動的に選択してフィルター設定してくれる。フィルターを付ける範囲をしっかりしていしたければ、そのセルを複数選択してこのショートカットを使えばよい。
また、フィルターがシート内のどこかで設定されている状態でこのショートカットを使えば、フィルターを解除できる。

これであなたもエクセル魔人に!

今回、マウスなしでの操作用の基本的なショートカットを紹介した。
まとめると以下の通りだ。

①Ctrl + やじるし:次の空白か記載されたセルまで移動
②Shift+やじるし:Shiftを押しっぱなしにして、複数セルを選択
③Ctrl+R:1個左のセルをコピー
④Ctrl+D:1個上のセルをコピー
⑤Ctrl+スペース:今選択しているセルの列を全て選択
⑥Shift+スペース:今選択しているセルの行を全て選択
⑦Ctrl+プラス(+):選択している行や列を追加
⑧Ctrl+マイナス(-):選択している行や列を削除
⑨Ctrl+Shift+L:フィルター追加

もちろん、エクセルの便利なショートカットは他にもたくさんあるので、追って紹介していきたい。

SUBTOTAL関数の意外と知られていない便利な2つの使い方 | エクセルテクニック応用編
SUBTOTAL関数の意外と知られていない便利な2つの使い方 | エクセルテクニック応用編 1024 667 Biz Tips Collection

SUBTOTAL関数は、知名度が意外と低いが、とても便利な関数だ。知っていても、2つのうちの1つの使い方しか知らない人も多い。SUBTOTAL関数を使えば、様々な操作を簡単に実施できるので、覚えて損はないだろう。

そもそもSUBTOTAL関数とは?

SUBTOTALは、データを集計する関数だ。
入力方法は、以下の通りだ。

=SUBTOTAL( 集計方法 , セル範囲 )

集計方法は、以下を指定できる。一番よく使うのは、SUM(合計)だろう。
1=AVERAGE
2=COUNT
3=COUNTA
4=MAX
5=MIN
6=PRODUCT
7=STDEV
8=STDEVP
9=SUM
10=VAR
11=VARP

そして、特徴として以下の2点がある。
①フィルターされたセルを計算しない
②SUBTOTAL関数同士を計算しない

それぞれ以下で解説していく。

SUBTOTALの使い方① フィルターを排除した計算結果を簡単に出せる

SUBTOTAL関数の特性の1つは、フィルターしたセルを計算しないことだ。
つまり、属性が複数ある際、フィルターをちょっといじるだけで、すぐ合計などの集計値を出すことが可能だ。

例を見てみよう。

上記の通り、例えば「A社」でフィルターすると、自動的に今表示されているセルだけで合計を出してくれる。
SUMIF関数などを属性ごとに作るよりも、よっぽど楽だ。複数の属性があればあるほど、より便利だろう。

SUBTOTALの使い方② 簡単に小計を記載できる。

SUBTOTAL関数のもう1つの特性は、SUBTOTAL関数は他のSUBTOTAL関数の数値を無視して集計するということだ。
以下の図を見ればわかりやすいだろう。

以上の図では、「合計売上」と各「小計」にSUBTOTAL関数を使っている。
「合計売上」のSUBTOTAL関数の選択範囲は、D6:D15(D6~D15全て)だ。SUBTOTAL関数は他のSUBTOTAL関数を計算しないため、このシンプルな選択範囲で合計値を算出可能だ。
もしこれをSUM関数を利用して実行しようとすると、選択範囲を「D6:D8,D10:D12,D14」と選択しなければならない。これは選択するのも面倒であれば、ちょっと表が変わっただけでいちいち調整しなければならない。SUBTOTAL関数を使えば、これが簡単に設定できるのである。

SUBTOTAL関数の注意点

SUBTOTAL関数を使う上で、一点注意がある。それは、フィルターされたセルは計算しないが、通常、手動で非表示されたセルは計算に含まれることだ。
これは実は、手動で非表示されたセルも計算に含まないように設定することも可能だ。その場合、集計方法として始めに紹介した数値でなく、以下の数値を入れればよい。

集計方法(手動で非表示にしたセルを計算しない場合)
101=AVERAGE
102=COUNT
103=COUNTA
104=MAX
105=MIN
106=PRODUCT
107=STDEV
108=STDEVP
109=SUM
110=VAR
111=VARP

SUBTOTALで集計表の作成を簡単に!

今回は意外と便利な関数であるSUBTOTAL関数を紹介した。
SUBTOTAL関数は、以下の2つの特徴があるデータ集計の関数だ。
①フィルターされたセルを計算しない
②SUBTOTAL関数同士を計算しない
このように、便利な関数を1つずつ覚えていくのが、エクセルを使いこなすための近道だ。

これで部下に任せて安心!
ネット調査依頼時に気をつけてもらうこと5点
これで部下に任せて安心!
ネット調査依頼時に気をつけてもらうこと5点
1024 682 Biz Tips Collection

部下に調査を任せる際、調査結果の項目1つ1つまで上司がチェックすることは難しい。にも関わらず、調査結果の正確性は非常に重要だ。調査結果を基に事業案を組み立てて行った後に、そこに間違いや勘違いがあったことが判明すると最悪だ。部下にデスクトップリサーチ(Webリサーチ等)を任せる際、あらかじめ伝えておけばリサーチ結果の精度が一気に上がる、最低限気をつけるべき点を紹介する。また、これらは自身が調査をする際にも気をつければ役立つだろう。

Webリサーチのチェックポイント① 都合のいい情報が見つかってもすぐにリサーチを止めない

よくあるのは、言いたいことに合った、都合のいい情報がすぐ出てきて、そこで調査を止めてしまうことだ。しかし、もうちょっと調べてみると、全然違う見解が出てくることは実際ある。

Webの情報はあらゆる立場の人が書いており、その信頼性もまちまちである。いきなり最初に出てきたブログ記事の内容が正しいとは限らない。書いている人の立場によって見解が違う場合もある。また、もう少し調べてみたら、より最新の情報が出てくる場合もあるだろう。

調査上重要な点であれば特に、そこで調査を止めず、いくつかのソースを当たってみることが重要だ。調査の依頼を受けた本人は、すぐに仕事を終わらせたがっている場合もあるので、これはあらかじめ伝えておくとよい。

Webリサーチのチェックポイント② 情報源を確認する

Webの情報は、様々な人が載せている。そのため、情報源を確認することは非常に重要だ。意識するのは主に2点だ。

1)信頼性があるか

そこらへんのブログの内容なのか、法人のメディアやシンクタンクのレポートなのか。これらでその情報の信頼性は大きく変わってくる。一次情報か二次情報かも重要だ。引用された情報であれば、その引用元をしっかり確認することも大切だ。また、Wikipediaは一般に信用すべきでないと考えられているが、引用元をしっかり確認すればリサーチに十分使える。

2)情報源の立場

一見、信頼性のある情報源でも、情報提供元の立場を意識することが重要な場合もある。なぜなら、ポジショントークの場合もあるからだ。例えば企業であれば、業界や自社製品についていい面を強調するだろう。嘘はついていなくても、偏った事実だけ伝えている場合もある。

Webリサーチのチェックポイント③ 情報の鮮度を確認する

調査する上で、いつの情報かは必ず確認してもらうように伝えよう。調査を任せていると、情報源を見てみたら10年以上前の情報だった、みたいなことは実際たまにある。当たり前だが、古すぎる情報は今では変わってしまっている場合がある。

調査内容にもよるが、基本的には3年以内くらいの情報が望ましい。テクノロジーやベンチャー関連など変化が激しい領域の内容であれば、可能な限り最新の情報でないといけないだろう。

Webリサーチのチェックポイント④ 事実と見解を分ける

初心者に調査を依頼すると、著者の考えや予想を事実とごちゃまぜにしてまとめてしまうことがよくある。調査をする上で、その情報は確認された事実なのか、著者の見解なのかは、しっかり意識してもらおう。

もちろん、事実だけ集めて、著者の見解は捨てろという意味ではない。専門家の考えは有意義な示唆をくれる場合が多いし、その予想が実際の事実と合っている場合もあるだろう。気をつけてもらうべきは、報告時や調査結果レポートにおいて、そこでもしっかり事実と見解を区別して伝えてもらうことだ。たまに、調査している本人の見解を事実と一緒に報告してくる人もいるので、調査時だけでなく報告時も、事実と見解を必ず分けて報告してもらうようにしよう。

Webリサーチのチェックポイント⑤ 統計情報はサンプルを確認する

統計情報は、サンプルの数や、サンプルの偏りを確認してもらうようにしよう。
ネットのアンケート情報は、よく見るとサンプルが非常に少なかったり、一部の属性だけに聞いていたりする軽いものも数多くある。統計情報は、そこを伏せてデータだけ見せると、もっともらしく見えるので要注意だ。

後から精査するのは大変。初めから心がけてもらって調査の正確性を上げよう

部下の調査結果を、1つ1つ調査するのは大変なのに、調査は正確性が重要だ。また、せっかくたくさん調査してもらったのに、1つ間違った情報が出ると、全ての内容が疑わしくなってしまう。あらかじめこれらの点を気をつけてもらうのが、早道だ。
①都合のいい情報が見つかってもすぐにリサーチを止めない
②情報源を確認する
③情報の鮮度を確認する
④事実と見解を分ける
⑤統計情報はサンプルを確認する

コンサルタントはエクセルワークが苦手。まずはエクセルワークの基本を理解しよう
コンサルタントはエクセルワークが苦手。まずはエクセルワークの基本を理解しよう 1024 684 Biz Tips Collection

コンサルティングファームと投資銀行に勤めてわかったことは、コンサルタントはエクセルワークが苦手ということだ。きれいな資料を作ってクライアントにプレゼンをしているコンサルタントたちは資料の見せ方において他のビジネスパーソンに比べて優位性があるものの、いざエクセルワークとなると素人同然になる。コレはエクセルをあくまで計算や管理表といった内部検討資料として利用しているためだ。おそらく、ビジネスパーソンの多くは同様の課題を抱えているだろう。本記事では、何に気をつければエクセレントなエクセルワークを実施できるか?といったことについて解説していくものとする。

 

Excel workの位置づけ

ほとんどの会社はMS-Officeを導入しており、その主要3ソフトである「Word」、「Power point」、「Excel」は業務の基本として浸透している。Excelは表計算ソフトなのでパワーポイント等の他の資料用のグラフを作成するために利用したり、数値分析を行うために利用されているので、実は最も表に出てきにくいツールといえる。

いざ、エクセルの見せ方や利用法についてスキルアップしようとしても、
・適切なテンプレートが見つからない
・表に出てくる他社資料がないので参考にできない
・進捗管理用のエクセルしかイメージがない
といった理由からエクセル資料のフォーマットが会社によってまちまちであったり、効率的な利用法が標準化されていない状況になっている。しかし、だからこそエクセルの基本原則を学ぶことは簡単に差別化できる最短ルートだと考えて欲しい。

 

エクセルを利用する際の基本スタンス:
「報告」と「共同作業」を意識

ココではエクセル作成における心得に触れていくものとする。業務全般について言えることだが、会社での業務は必ず「報告」と「共同作業」が含まれる。エクセルを利用した場合もこの点についてちゃんと意識をすべきだ。
冒頭で述べたとおりコンサルタントだったとしても、この辺をおろそかにしているケースが多い。これは「報告」や「共同作業」を意識していないメモ書きのようなエクセルが横行しているということだ。想定しているよりも自分の作成したエクセルを他人が見る機会は多い。自分が作成したエクセルを2週間まったく開かずに離れた後エクセルを見て欲しい。「報告」や「共同作業」を意識できていないエクセルだった場合、読解は非常に困難になっているはずだ。2週間後の自分も他人と捕らえるべきなのだ。
それでは「報告」や「共同作業」を意識したエクセルを作成するにはどうしたらよいのだろう。ファイルの利用者と閲覧者双方が見やすい/理解しやすい作り方を意識することが重要だ。そのためにはエクセルを論理的かつ見やすく作成する。報告者を意識してピラミッドストラクチャーに沿った形で報告し、ただの数値の羅列にならないように意識する。また、他の作業者にもわかるようにロジックツリーで展開したように構造的に表を作成することだ。ピラミッドストラクチャーやロジックツリーについては別の記事で紹介するのでそちらを参考にしてほしい。

いずれにせよ重要なことは「報告」や「共同作業」を意識して常に論理的かつ見やすくエクセルを作成することだ。

 

見やすい表を作るための基本原則

最後に見やすい表を作る他の基本原則を解説する。基本原則は2つのみで単純だ。

原則①:カラムの流れが論理的な流れになっている

人の視線はモノを見る時、決まった流れがある。パワーポイントの作成時に意識する流れと同様、表を作成する時も流れを意識する。表は左から右へ、上から下へ見ていくので、その流れを論理的な構成になるようにすべきだ。

原則②:不必要な情報は削除する

表を作成する際、アレもコレもと情報過多になってしまいがちだ。しかし、あくまで人が見ることが前提の資料。ノイズを極力削除するのが重要となる。数字や項目だけでなく、文字のサイズ・線・色づけ等についても不必要な情報を極力減らすのが見やすい表を作るコツだ。

 

エクセルの「報告」と「共同作業」における小技

基本原則は、解説の通りだ。他にもちょっとした小技はいくつかあるので紹介しよう。

むやみにセルの結合をしない

エクセルを作成していると構成の変更やセルの並び替えが発生したり、フィルターを使って一部の内容だけ見たり、といったことがあるだろう。セルを結合してしまうと、構成変更、並び替えやフィルターがうまくできなくなってしまう。ほとんどファイルをいじる可能性がなく、セルを結合しないと見栄えが悪い場合以外は、できるだけしない方がよい。
フィルターや昇順を使って確認される可能性のある表であれば、複数のセルの内容が同じでも、結合でなくそれぞれ同じ内容を記載した方が使い勝手がよい。
また、表頭などで1つの内容を複数セルにまたがって記載したい場合は、結合しないでもやり方がある。以下の通りだ。
対象の複数セルを右クリック⇒セルの書式設定⇒配置⇒横位置の中から「選択範囲内で中央」を選択

 

提出する際は、シートの左上のセルを選択した状態で保存する

報告で送ってもらったエクセルを開くと、ランダムな位置のセルが選択されていることはよくあるだろう。どんな印象を受けただろうか。作業中のような間隔を受けたり、どこから見たらいいかわからなかったりしないだろうか。
ほんの小技だが、各シートの左上のセルを選択した状態で保存しておけば、開いた時にしっかり完了したファイルである印象を与えることができる。

 

シートを整理する

シートの整理で気にするのは二つだ。
・名前を付ける。
・余計なシート(空シートなど)は消す。
特に、シート数が多くなる場合は必須だ。シート数が少なくても、完成度が高い印象を与えられる。

 

基本スタンスを徹底してライバルに差をつけろ

冒頭に述べたとおり、エクセルは基本が重要にも関わらず、その基本を徹底している人は少ない。基本を徹底するだけで他の人と差別化できるので非常に費用対効果の高いツールといえよう。基本スタンスとして「報告」や「共同作業」の他者を意識し、基本原則を守って見やすい表を作ってほしい。

いろいろな種類のグラフを効果的に使い分ける!目的別グラフ選択術
いろいろな種類のグラフを効果的に使い分ける!目的別グラフ選択術 1024 623 Biz Tips Collection

「線グラフや円グラフなど種類がたくさんがあるが、いつどれを使ったらいいかわからない。」というのは、意外とよくある悩みではないだろうか。むしろグラフの種類が意識されないこと場合も多いのではないだろうか。

資料の内容を効果的に伝える方法としてグラフを利用することは多いだろう。特に分析資料などではデータからのインサイト(考察)を見つけ、視覚的に表現するためにグラフが多用されている。多くの人はエクセルやパワーポイントのグラフ機能を利用してグラフを作成しているが、「作ってみるとしっくりとこない」、「グラフ要素が多すぎてきれいに表現できない」など状況に陥ることが多々あるだろう。コレは発見したいインサイトや表現したいことにマッチしたグラフの種類を知らないことに起因する。今回はデータから把握したいインサイト・伝えたいこと別の適切なグラフの種類を解説する。

 

時系列データは縦棒グラフか折れ線/面グラフ

時系列データからは、全体的な傾向や特異な時点の存在するというインサイトが抽出されることが多い。多くの要素を並べて全体として比較をすることで全体の流れや一時点の特異性を表現する。そのため、「20XX年~20XX年の市場売上推移」などのデータ表現には縦棒グラフと折れ線グラフが利用される。ここで気をつけて欲しいのが縦棒グラフと折れ線グラフの使いわけだ。

 

縦棒グラフ

縦棒グラフは折れ線グラフと異なり横軸で表現できる要素の数が少ない(時系列データであれば表示可能な年数が少ない)。多くの要素を並べてしまうと横軸が見えなくなってしまうので10個以内に収めよう。もし10個以上の要素を並べる場合は要素間を等間隔にして欲しい。(たとえば、3年単位であれば、2007・2010・2013・2016といったように)読み手にとってわかりづらくなるからだ。

 

折れ線グラフ・面グラフ

折れ線グラフは縦棒グラフと異なり全体を線でつないでいる。そのため、上昇傾向・下降傾向といったトレンドを表現するのに適している。縦棒グラフにくらべてひとつひとつの要素を正確に表現する必要も減るので、データ欠損や異常値を排除する必要性があった場合に利用しやすい。

面グラフは2つ以上のデータの傾向が関係あるかないかを表現する際に有効だ。折れ線グラフで線を2つ以上載せればいい場合もあるが、各要素が合わせて全体を構成するような場合は、面グラフがよい。推移とともに全体に対する割合も視覚的に見れるためだ。
(例:会社Aの売上と会社Bの売上⇒折れ線グラフで線を2つ。
石油発電量、天然ガス発電量、等の推移。⇒面グラフで、各エネルギーの発電量の推移を見せながら、全体としてエネルギー発電量の推移も見せる。)

 

構成比率や割合のデータは円グラフか積み上げ棒グラフ

構成比率や割合データは、その構成要素が全体に対してどれだけ比重を占めているか、つまり重要度のインサイトを抽出する。そのため、割合を表すことのできる円グラフか積み上げ棒グラフが利用される。
円グラフは積み上げ棒グラフよりも直感的な割合の表現に長けている。一方で、他の時点などとの比較に向いていない。1要素の更なる内訳として利用されるケースもあるが多くても2つの円グラフの利用が限界であることを覚えていてほしい。

積み上げ棒グラフは逆に直感的な割合の把握はしにくいが、たとえばA社の利益率がB社の利益率より高いことを示す構成割合の比較に長けている。コスト構造やコスト構造の比較、地域間の競合シェア比較、企業間または時系列の構成比の比較に利用できる。
単体の割合なら円グラフ、複数の割合なら積み上げ棒グラフと覚えておくと良いだろう。

 

アンケート調査や企業間比較は横棒グラフ

アンケート調査や企業間比較といったデータは、比較するデータに大きな差が出ることが多く、調査の性質上、要素を省略することが適切でない場合が多い。たとえば、1,000人にアンケートをとり、「特になし」といったデータが50人分合った場合に「特になし」も重要な意見なので削除するわけにはいかないといった具合だ。また、要素が数値ではなく、文章や単語であったりすることもあるので、縦書きより横書きのほうが読みやすい。これらの理由からアンケート調査や企業間比較は横棒グラフで表現されることが好まれるである。

 

変化の原因を特定するにはウォーターフォールグラフ(見せ方重視)

売上が1000万円から2000万円に増えた。その原因を共有したい。そんな時に有効なのがウォータフォールグラフだ。コレまで紹介してきたグラフは視覚的にインサイトを抽出し、それを共有するためのツールとして紹介してきた。しかし、ウォーターフォールグラフはどちらかというと見せ方重視といえよう。既に差分が把握されており、その原因をパズルのように当てはめて表現していく。一部、株価変動のような分析用の利用の仕方もあるが、基本的には変動の原因を共有することに特化したグラフと考えてほしい。

 

利用データによって適切なグラフを選択

データによって得られるインサイト(考察)は基本的に限られている。そのため、利用するデータによってグラフも変わってくるといてても良いだろう。グラフはインサイトを得やすくするツールなので、適切な使い方をしなければその効果はない。また、インサイトを伝えるためのツールであるのでインサイトが得られない結果のグラフを資料に載せて共有するのは避けるべきだ(資料の読者の理解の妨げになるため)。最後にこの記事で解説したことをまとめる。
・縦棒グラフ:時系列データ(10個以内)
・折れ線グラフ:時系列データ(10個以上)
・面グラフ:複数の時系列データ(10個以上)
・円グラフ:割合/構成比率データ(2個以内)
・積み上げ棒グラフ:割合/構成比率データ(2個以上)
・横棒グラフ:アンケート/企業間比較データ
・ウォーターフォールグラフ:株価変動データ

意外と知らないパワーポイントの書き方の基本構成とその名称
意外と知らないパワーポイントの書き方の基本構成とその名称 1024 683 Biz Tips Collection

ミーティングや提案、報告会などの為にパワーポイントで資料作成する事がほとんどだろう。部下に資料を作らせたり、上司から資料の作成を依頼されたり。利用シーンは様々であるが、資料の完成までには複数人携わる場合が通常である。しかし、資料の作成が仕事であるわけではないのでパワーポイントの構成要素の名称や統一的な書き方をいらない方が多い。また、世に出ている資料作成術系の本が資料の全体構成ばかり解説して、一枚の書き方にこだわったモノが少ないことも現状の原因の一つと言えよう。

一方で資料の作成によってお金を稼いでいるコンサルタント達は業務柄から資料の見せ方(書き方)について議論することも多い。若手は資料の全体ではなく一枚の資料を拘って作ることから始めさせられる。
今回はそんなコンサルタント達が利用している1スライド内の名称と常識となっている見せ方について解説する。

 

1スライドの構成要素

以下の図を使って説明していく。

大体どこの会社のパワーポイントフォーマットも以下の構成になっているはずだ。要素が少ないと感じた方の会社のスライドはおそらく要素を多少絞って作成されているもので、必要に応じて追加すべきであろう。

まずは、表題の説明から

表題はそのスライドの結論に関する論点をタイトルに含めると良い。そして、資料全体の目次(アジェンダ)と一致させておく必要がある。とくに、エグゼクティブが多く参加するミーティングでは資料を細部まで読むケースは少ない。目次だけで全体の論点とその結論を確認出来るようにしておこう。

最も重要なキーメッセージ

キーメッセージは一枚のスライドの中で最も重要な部分といえる。それは基本的にそのスライド言いたい事を表現する場所だからだ。資料の作成者の多くは見た目や詳細な内容にこだわり次に触れるコンテンツの部分に注力する。しかし、キーメッセージとアジェンダを確認すればその資料を読み終えたといえるような資料が良質な資料の必要条件といえよう。

コンテンツはシンプルに

真ん中のキャンパスとして使う部分をコンテンツという。「コンサルが意識するパワーポイントの目線7パターン!読みやすい資料を作る」で説明したがコンテンツの書き方は様々である。ただし、どの様なケースも心がけたいのはシンプルさだ。書きたいことを詰め込みたい気持ちはわかるが、キーメッセージの結論にたどり着く論理を簡潔に説明する必要がある。結論への論理展開が難しいほど絵や図をつかって、なるべく短い時間で理解出来るようにしよう。

コンテンツが複雑になった場合はキッカーを

キッカーはキーメッセージより厳選したメッセージを入れる際に使う。結論をなるべくシンプルにしてキャッチフレーズを書くぐらいの気持ちで書くと良い。キッカーを使う場合は、スライド内の論理展開が少し変わるので後述の内容を必ず確認してほしい。

注釈にはデータや書籍の出展を書く

資料の説得力を増すためにデータや書籍の内容をベースに作成することがある。(パトス、エートス、ロゴス)公的資料や著名人のインタビュー等によって説得力を増す。誰が言ったかによって内容が変わるケースもあるので出展を記載するのは重要だ。典型的な注釈の書き方は以下の通りだ。

出展:「繊維業界の設備投資動向について」〇〇総合研究所(2016)

記事やレポートのタイトル、著者、出展の年月日を記載する事も重要だ。読者が出展を確認できるようにurlを入れておく場合もある。

込み入った資料にはナビゲーターを入れる

「資料に全体感がない」、「論理のつながりが悪い」などの指摘を受けた場合、ロジックが複雑になっていることがある。資料構成やストーリーを変えるのも手だが、ナビゲーターをつけて対処する事もできる。ナビゲーターは見ているスライドがそれ以前に出てきたスライドのどの部分に当たるかを示す。

 

1スライドの書き方の基本

これまで1スライドの構成要素について説明してきた。ここからは、書き方の基本としてメインであるキーメッセージとコンテンツ、キッカーの関係性について述べる。まず、一般的なキッカーを使わないタイプだ。このスタイルはコンクルージョンファースト(まずは結論から)で読み手に内容を伝えることになる。

キーメッセージで論点(表題)に対する答えを出し、コンテンツでその結論が導かれるロジックを補完すると言った書き方だ。後述するキッカースタイルに比べて一般的な書き方であるが、冒頭に説明したとおり、このスタイルでキーメッセージに結論を書かないと結論を読み手に説明できないのでスライドが何を言いたいのかわからない資料になるので注意しよう。

次にキッカースタイルだ。
前述ではキッカーにはキーメッセージより厳選したメッセージを入れると解説した。しかし、厳密に言うとキッカースタイルの場合、キーメッセージに書かれる内容は変化し、キッカーには結論を端的に表現する形になる。具体的には以下だ。

キッカーがある場合にはメッセージをコンテンツの概要説明にとどめ、キッカー部分で結論を表現しよう。

 

明確化されてないスライド要素を再確認し、書き方の基本ルールを徹底しよう

本記事で確認したスライド要素は
・表題
・キーメッセージ
・コンテンツ
・キッカー
・注釈
・ナビゲーター
であった。どんなスライドにも必ず表題とキーメッセージ、コンテンツは必須といえる。必要に応じて他の要素を追加して欲しい。また、書き方の基本ルールは二つしかないので、必ずどちらかのルールを徹底してスライドメイキングをしよう。

コンサルが意識するパワーポイントの目線7パターン!読みやすい資料を作る
コンサルが意識するパワーポイントの目線7パターン!読みやすい資料を作る 1024 683 Biz Tips Collection

資料のアウトプットの目標として多く書籍化されている外資系〇〇のビジネススキル。その中でもコンサルタントが得意とするオフィス製品はパワーポイントだ。コンサルタントの作る資料はなぜ綺麗なのか。コンサルタントはパワーポイントの作成時に読み手の目線を意識しているからだ。一般的には3パターンの目線の動きを意識して資料を作る方法が浸透している。しかし、パワーポイントのプロであるコンサルタントは少なくとも7つの目線の動きを抑えている。まずは一般的な目線の動きから説明していく。

基本形の2タイプ。左→右、上→下

まずは基本形から。一枚の絵をみる時、人は最もコントラストがある部分から全体を見ていく。しかし、文字が書かれた紙になると途端に左上側から目を通していく。コレは一種の習慣でこれまでの経験から横書きの文章は左から右、上から下へ読むものという固定観念が植え付けられていることに起因している。仮に横書きの文章が右から左にかかれていた場合、多くの人は読み上げるのが精一杯で、一度で意味まで把握できる人は一握りしかいないだろう。人は一度に多くのことを考えられないのでなるべく基本形に沿った形にして表現すべきだ。

左から右型

左から右型は、時系列・流れを左(古い)から右(新しい)に表現するケースが多い。そのため、よく上記図のように矢羽(アロー)を使って表現される。

上から下型

上から下型はブレイクダウンをする際に用いるケースが多い。いわゆるロジックツリーのように最も重要な概念を上におき、下位層に行くに従って、詳細について記載される。

基本形2タイプは当たり前だろと思う人は多いかも知れない。しかし、1枚のスライドに情報をつめようとするとどうしても何処に書くべきかわからなくなる事がある。そのときは必ずこの基本形2つに立ち戻って欲しい。

基本形の組み合わせタイプ3種類

これから紹介する3タイプは基本形の組み合わせによって成り立っている。表型、Z型、サークル型の順で多く利用されていて、中でも基本形の2つと表型、Z型を合計すると全てのスライドの8割を超えるのではないであろうか。いずれもそれぞれ表現の特性が異なるのでしっかり習得したい。

表型

表型は中でもよく利用されるので作成した経験がある人は多い。ただし、ココで重要なのは基本形で確認した横と縦の項目の順番を気をつけることだ。一番左を中心として時間の流れや論理の順番を意識して作ってほしい。当然、横が時間の流れ、縦が上位概念から下位概念に絶対しなければならないということはないが、なるべくソノように作成したほうが伝わりやすいスライドになる。

Z型

Z型は情報を多く記載する必要がある場合に有効だ。人は情報が多い資料を目にした時、全体を把握するために左上から右上そして、左下、右下というように視線動かす傾向がある。論理展開や重要性にそって左上、右上、左下、右下の順で配置することで言いたいことがスムーズに伝たわる資料になる。

サークル型

サークル型は3個以上の並列の概念の関係性や特性を表現する時によく利用される。Z型との違いは記載する要素(オブジェクトや図)が並列関係にある点だ。そして、サークル型の資料時の目線の自然な動きは中央、上から時計回りとなる。並列とはいえ、理解のしやすい情報から並べるとよいだろう。

インパクト重視型2タイプ

インパクト重視型2タイプはコレまで学んだものに加えてスパイスのような構成と捉えて欲しい。報告書などの1資料の単位で2・3枚使うことで、オリジナリティや資料の完成度を一気に向上させてくれる。インパクト重視型はスライド全体をキャンパスのように利用して伝えたいメッセージ(たとえば、ステップアップしていくポジティブな印象)を絵のような形で表現する。ビジネスシーンで「右肩上がり」「相反する二つの状況」といったコンセプトがよく登場するので以下二つを抑えておけばよい。

右肩上がり型

右肩上がり型は目的のプロセスとその結果もたらされるポジティブな結果という内容の資料に用いられることが多い。基本型の左から右へ要素は守りつつも、上から下のルールを壊してインパクトを与えている。

対立概念型

対立概念型は2項対立の状況を共有し、その上でどのような対策を練るかというような表現をする際に利用する。たとえば、長期利益を獲得するために投資が必要だが、短期利益を獲得するために利益にならないコスト削減をする必要があるといった内容のものだ。目線は最初に真ん中に行き、基本ルールに戻る形で左、右と動く。伝えたい結果を真ん中に書き、その原因を左右に配置すると良い。

目の動きを無視すると、理解の妨げになってしまう

冒頭で触れたように、目線の動きを無視すると想像以上に理解の妨げになる。簡単な実験をしてみよう。以下文章を右から読んで欲しい。
「いよがうほたけか出てっ持を傘らかだ雨らか後午は日今」
簡単な内容の文章であるが、まず読むことに意識をとられて意味の理解に少し時間がかかったであろう。目線の動きを意識していない資料ではコレと同じ状況が発生していることを考えると、見せ方よりも内容が重要とは言っていられない。英語がわからない人に英語でプレゼンするようなものなのだから。

本記事で学習したことを踏まえ、上記画像をパワーポイント作成時のチートマップとして利用して欲しい。目線の動きを意識した資料作成を心がけほしい。

 

コンサルが使うリサーチテクニック!論点と仮説に基づく調査【応用編】
コンサルが使うリサーチテクニック!論点と仮説に基づく調査【応用編】 1024 575 Biz Tips Collection

経営コンサルタントは、調査業務を実施することが多い。そこで彼らが気をつけているのは、リサーチの設計だ。
何も考えずになんとなくインターネットで検索を始めてしまうことはないだろうか。スピードと成果が求められるコンサルタントは、まず最初にリサーチの設計をする事こそ重要だと意識している。今回は、そんなコンサルタントのリサーチテクニックを紹介する。

より基礎的なリサーチのコツに興味がある方は、以下も参照されたい。

<無駄に時間がかかりがちなリサーチの効率を上げる3つのコツ【基礎編】>

 

ストーリー(結論)を作ってから、調査する

調査をするからには、何か出したい結論があるはずだ。例えば、「自社の事業として、グルジアに進出すべきか」など。ここで、いきなり「グルジア 進出」「グルジア GDP」などと、いい情報がないか思いついたものから検索し始めるのは、よくある間違いだ。
今回の手法は、一言で言えば調査の結果を始めに作ってしまう方法だ。
役に立つのは、いわゆる論点思考と仮説思考だ。

①論点を整理する

論点とは、そのまま論じるべき点のこと。この場合、「何がわかれば、結論が出せるか」と考えればよい。
調査を始める前に、何が言えれば結論が出せるか(=何を調べるべきか)を整理するプロセスを実施すると効率が一気に上がる。
「自社の事業として、グルジアに進出すべきか」の例で言えば、何がわかれば結論を出せるだろうか。単純な例だが、「市場が魅力的」で「自社が勝てる」のであれば、進出すべきと結論できるのではないだろうか。「市場が魅力的か」と「自社が勝てるか」がこの例における調査すべき論点となる。

これら二つを大論点とした場合、更にこれらを小さな論点に整理することが可能だ。大論点「市場が魅力的か」に対しては、「商材の市場が存在」し、「市場の拡大見込み」があり、「国として安定」していれば、魅力的だと言えるのではないだろうか。これらが小論点となる。
まとめると、以下の通りだ。

このように、結論を出すべき内容を、調査しやすい単位まで分解していくのが、いわゆる論点整理だ。「グルジアに進出すべきか」で調査し始めるよりも、「商材の市場が存在するか」の方が何を調査すべきか明確で調べやすいのではないだろうか。
この例は単純な例だが、実際は、大論点⇒中論点⇒小論点、などのようにより深く分解していくことも多い。

②仮説でストーリーを作る

次に重要なのは、調査の前に先に仮説で最終的なストーリーを作ってしまうことだ。
先ほど整理した論点に合わせて仮説は作成する。

例えば、「自社が勝てるか」の小論点である「チャネルを確立できるか」については、「現地企業との提携で可能」という仮説が立てられる。
ここで立てる仮説は、調べて違ったら直せばいいので、できるだけ具体的でよい。仮説として、「チャネルを確立できる」よりも、「現地企業との提携で可能」の方が、調査はしやすい。もしより具体的なイメージがあれば、「業界中下位の企業であれば提携の見込みあり」などでもよい。

この論点整理と仮説作りは、実際同時並行で行うことも多い。しかし、初めての場合は、順番にやった方がやりやすいだろう。

全ての論点を仮説で埋めると、1つのストーリーになる。
これを埋めてみると、以下の通りだ。最終メッセージも仮説としての言い方に変更した。

このストーリーが、調査する前に作った、仮の調査結果だ。
これによりゴールが明確になるので、結論が正しくても間違っていても、調査はしやすくなる。

 

③調査票の作成

最後に、ここまで作った論点と仮説の表を、調査票にする。
よくやるのは、調査方法の列と、調査結果の列を追加することだ。実際はエクセルなどで管理するとよいだろう。

これで今回の調査でしなければならないことが明確になった。調査は簡単な穴埋め作業になる。

④調査をしながらストーリーを更新

実際の調査では、クリティカルな仮説(これが間違っていれば、全体のストーリーが変わる)ものから順番に調査してくのがいいだろう。
今の例で言えば、「現地企業との提供で可能」の仮説が間違っていても、チャネル開拓には他の方法があるかもしれないので、全体のストーリーに大きな影響がない。しかし「商材の市場規模が大きい」が間違っており、グルジアでは全くその商材の市場が存在しなかったら、そもそもの全体ストーリーが大きく変わる。

仮説が間違っていた場合は、また全体のストーリーを組みなおす。これを繰り返していく方が、当てもなく調査するよりも何倍も効率よく結論を出すことができる。

 

論点と仮説に基づく調査の利点

この手法は、調査が効率的になる以外にも利点がある。
まず、最終的な成果物が明確になる。
ここで作ったものは、そのまま最後に提出するパワーポイントの目次にすることが可能だ。
次にチーム全員にゴールを見える化できる点だ。
調査のタスクをチームで分けることができ、チームの目指すゴールを明確化できる。調査すべき内容を分解したことにより、業務を小さなタスク単位で割り振ることが可能になるのだ。